
ダマスカス:シリア南部のスワイダ県で続く、ベドウィン族とドゥルーズ派戦闘員との衝突による死者数は 37 人に達したと、人権監視団体が発表した。
この衝突は、4 月と 5 月にドゥルーズ派と治安部隊との戦闘で数十人が死亡して以来の、この地域で初めて発生した致命的な暴力事件だ。
英国に拠点を置く「シリア人権監視団」によると、この衝突により 37 人が死亡、うち 27 人はドゥルーズ派(うち 2 人は子供)で、10 人はベドウィン族、約 50 人が負傷した。
また、この報道機関は、暴力事件を受けてダマスカス・スワイダ高速道路が閉鎖されたとも報じている。
メディアへの取材は許可されていないため、匿名を希望したシリア政府筋は、AFPに対し、当局が事態の鎮静化のために治安部隊を派遣していると述べた。
スワイダ県知事のムスタファ・アル・バクール氏は、有権者に「自制を保ち、改革を求める国民の声に応えよう」と呼びかけた。
シリアのドゥルーズ派の人口は約 70 万人で、スワイダにはこの宗派最大のコミュニティがある。
ベドウィンとドゥルーズ派はスワイダで長年の確執があり、時折暴力事件が発生している。
長期間にわたる、シリアの独裁者バッシャール・アサド前大統領が追放されて以来、新政権下における少数派の権利と安全に対する懸念が高まっている。新政権は、より広範な治安の回復にも苦戦している。
4 月と 5 月に新治安部隊とドゥルーズ派の戦闘員との衝突で数十人が死亡し、地元指導者や宗教指導者が、事態の悪化を食い止め、ドゥルーズ派の戦闘員を新政権にうまく統合するための合意書に署名した。
AFP