
ドバイ:シリアのアサド・ハッサン・アル・シャイバニ外相は木曜日、シリアの政治移行の中でロシアとの関係を再確認するための公式訪問のため、高位の代表団を率いてモスクワに到着したと、国営通信社 SANA が報じた。
この訪問は、モスクワの支援を受けたバシャール・アル・アサド前大統領が、50年近くに及ぶアサド家の支配を終わらせた反政府勢力の急速な攻勢によって倒されて以来、両国間の初めての公式な交流となる。アサド氏は、政権崩壊後にロシアに逃亡したと報じられている。
ロシア外務省のゲストハウスでロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談したアル・シャイバニ氏は、シリアは「協力と相互尊重」に基づく「正しく健全な関係」の構築を目指していると述べた。同氏は、長年の紛争と不安定に直面してきたシリアの統一と再建のビジョンを、新指導部が体現していると強調した。
「私たちは、新しいシリアを代表してここにいます」とアル・シャイバニ氏は述べた。「12 月 8 日以来、政治、市民、サービスの空白を埋めるために努力してきました。市民制度を維持し、国内外のシリア人の再統合に取り組んでいます」
ラブロフ外相は、移行期にあるシリアを支援するロシアの意向を改めて表明した。「我々は、シリアで進行中の事態を注視している。歴史的に協力関係にある友好国であるシリア国民が、現在の困難を乗り越えることを心から願っている」と述べた。
また、ラブロフ外相は、トルコでのこれまでの協議を振り返り、アサド大統領の後継者であるアフマド・アル・シャラア大統領が、10月15日に開催される第1回ロシア・アラブ首脳会議に出席することを期待すると述べた。
双方は協力の継続を強調したが、シリアにおけるロシアの軍事的存在の将来については依然として疑問が残る。シリアの地中海沿岸にあるタルトゥースの海軍基地とフメイミム空軍基地は、旧ソ連以外の地域にあるロシアの唯一の公式軍事拠点だ。内戦中にロシアが反対していた新シリア政府が、これらの施設の運用を継続することを認めるかどうかはまだ不明だ。
アル・シャイバニ氏は、こうした課題は認識しているものの、今は「統一された強力なシリアを構築する」チャンスだと述べ、この取り組みにおいてモスクワがダマスカスを支援することを期待していると述べた。
ロイター