
ナジア・フーサリ
ベイルート:レバノン・ポンドのドル相場が1年前の約4,500ポンドから7,000ポンドまで急落したとソーシャルメディアで報じられたのを受け、11日夜、デモ隊が再度ベイルート市内に繰り出した。
両替商が提示する最新のレートは、1507.5ポンドで固定されている公式レートの5倍近く。だが国内での金融危機および、財政状況や政治腐敗の悪化に触発された一連のデモ活動が続く中、レバノン・ポンドは昨年10月以降、60%以上価値が下落している。
デモ隊には、かつて彼らを襲撃していたアマル運動やヒズボラの支持者が加わっている。デモ隊が銀行政策を非難するスローガンを唱えながら、軍や治安部隊が設けた安全地帯を突破した後、ベイルートのハムラ通りにある中央銀行の扉には火が放たれた。
また、中央銀行の支店を襲撃するような動きも複数の地域で見られた。
いくつかの区域で道路が封鎖されたが、そこにはヒズボラの拠点と言われるベイルート南部の郊外も含まれている。
デモ隊は、金融危機や新型コロナウイルス感染症の大流行により飢餓状態が悪化していることに対しても怒りの声を上げた。同時に国内の結束を呼びかけ、党派間の争いをやめるよう呼びかけた。
給与がドル換算で50ドルを下回る中、多くのデモ参加者は飢えを訴え、もはや子供を養っていけないという声が聞かれた。