
アラブニュース
ジッダ:アラブ世界では土曜、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領のイラク・クルディスタン地域における軍事的冒険主義に対する怒りが高まっていた。
アンカラはイラク領土に対する初めての公式な陸空攻撃「クローイーグル作戦」の標的は、クルド労働者党(PKK)過激派であると主張する。同国はF-16戦闘機、ミサイルランチャー、重砲、特殊部隊が関与する空地作戦で、シンジャー、カンディル山脈、カラジャク、ザップ、ハクルクに対して攻撃を行った。
バグダッドはこの侵略行為を非難し、トルコの駐イラク大使は2日間に二度、外務省に呼び出され、自国の行為を説明した。大使には、「イラク国境内で標的を爆撃および攻撃することにより、イラクの主権を侵害している」としてトルコを非難する抗議書が手渡された。
UAEもトルコの攻撃を批判した。サウジアラビアはイラク領土に対するトルコとイランの武力侵略を非難し、イラクの主権および安全と安定を守るための措置においてバグダッドに対する支援を申し出た。
これらの批判は、トルコがより広い地域に野心を向けているとの疑いがアラブで高まっていることの反映であると、アナリストのビル・パークはアラブニュースに語った。
「アラブの反応はより幅広い文脈の中で見る必要があります。トルコのムスリム同胞団に対する支援、イランとの対立を望まない姿勢、シリアでのおせっかい、カタールおよび実はソマリアとの軍事的関係性、リビヤで取ってきたスタンス、そして地中海東岸でのエネルギー探査への取り組みなどです」と、キングス・カレッジ・ロンドンで客員研究員を務めるパークは述べた。
「この侵略行為はそれらの疑いをより強くするだけでしょう。トルコは今、アラブ世界において友人が一人もいません」
中東報告分析センター専務理事のセス・J・フランツマンは、「アンカラの与党が推進するイラクにおける最近の攻撃は、自国での民衆扇動と外国での侵略行為を組み合わせる最近の傾向の一部として新たな軍事作戦を毎月実行する必要があるように見える与党による、さらにもう一つ加わった軍事主義者的冒険」と述べた。
「不釣り合いな軍事力と不法な作戦を使うことでイラクの主権を犯しているアンカラは、トルコで最近テロ攻撃があったことや、あるいはシンジャーのような極貧地帯からの脅威があったことの証拠を一切示すことなく、『テロリスト』と戦っていると主張しています」
「イラク人は、何を行うにも軍隊を使うことに取りつかれ、平和や共存を追求することは決してないと思われるトルコ政府に対し無防備であることの代償を払っているように見えます」