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パレスチナ自治政府の将来をめぐる論争が激化

30 Jun 2020
ナビル・シャース(AFP通信)
ナビル・シャース(AFP通信)
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Updated 30 Jun 2020
30 Jun 2020
  • シャアス氏は、パレスチナの選択肢の一つとして、新たな反イスラエル闘争(インティファーダ)のぼっ発を排除しなかった。そしてシャアスが 「犯罪的植民地主義 」と評するイスラエルが併合計画を主張した場合は「対立と抵抗のためのルール 」はないと述べた。

ハゼム・バルーシャ

ガザ市:ラマッラーのパレスチナ指導部がイスラエルの併合計画に対する対応策を検討しており、有力者らは、パレスチナ自治政府(PA)は「国家の功績と将来のパレスチナ国家の核を象徴するものである」と述べ、パレスチナ自治政府の解散は選択肢ではないと主張している。

マフムード・アッバス大統領の代理人及び国際関係担当の大統領顧問を務めるナビール・シャアス氏は、1993年にパレスチナ自治政府を設立したオスロ合意の立役者の一人であり、パレスチナ人指導者の中で最もパレスチナ自治政府の存続に熱心に取り組む人物の一人とされている。

指導部がパレスチナ自治政府の解散を検討しているかどうかを尋ねられ、シャアス氏は次のように述べた。「この選択肢は受け入れがたいものであり、我々はその選択肢を全く考えていない。代わりに必要なのは、アメリカやイスラエルと相対してパレスチナ自治政府を強化することである」と述べた。

アメリカの支援を受けイスラエル政府によって承認された併合計画は、ヨルダン川西岸地区の約30%を併合の対象としている。専門家らは、併合計画は「二国家共存解決」と、1967年に占領された領土に独立国家を樹立するというパレスチナ人の夢を完全に破壊するものだと述べる。

シャアス氏は、パレスチナ人には併合計画に対抗するために使える手段が多くあると考えていた。

「イスラエルとアメリカとの合意を破棄する決定により、我々はパレスチナ人として、闘争の新たな段階に入った。その闘争は、イスラエルに対し併合政策の代償を支払わせるため、あらゆる国際社会の場でイスラエルを孤立させ、イスラエルに対するボイコットの奨励を含むものである」と彼は述べた。

シャアス氏は、パレスチナの選択肢の一つとして、新たな反イスラエル闘争(インティファーダ)を排除しなかった。そしてシャアスが 「犯罪的植民地主義 」と評するイスラエルが併合計画を主張した場合は「対立と抵抗のためのルール 」はないと述べた。

シャアス氏は、アメリカ大統領選挙で民主党が勝利により今年アメリカ政府の外交政策が変化し、ネタニヤフ首相の政策が破棄されることに賭けている。

パレスチナ指導部は、併合の危険性とその影響について警告を送ろうとしているが、パレスチナ自治政府の解散という選択肢については誰も公然と語ろうとしない。

パレスチナ解放機構の執行委員会議長であるサエブ・エレカト氏は、併合は二国家共存解決の終結を意味すると考えており、2日前のイスラエルのテレビ番組のインタビューで 「ネタニヤフ首相がヨルダン川西岸地区の併合計画を押し進める場合、それは既にパレスチナ自治政府の解散を意味している。パレスチナ解放機構がパレスチナ自治政府の解散を決定するかどうか誰も気にしないだろう。たとえパレスチナ自治政府を破壊しようとしているイスラエル人でさえも気にしない。併合は二国家共存解決の可能性をなくすことになる」と述べた。

イスラエルのテレビ番組は数日前、パレスチナ自治政府はイスラエルが併合を実施した場合パレスチナ自治政府を解散する、というメッセージを欧米の外交官を通じてイスラエルに対し送ったという、匿名の情報筋の言葉を引用した。。

政治学の教授でパレスチナの元大臣であるアリ・アルジャバウィ氏は、パレスチナ指導部が時間制限を設けずに交渉を続けたことで戦略的なミスを犯したと考えている。

「合意で最も重要な成果であるパレスチナ自治政府の存在を終わらすことなく合意を放棄することはできない。パレスチナ自治政府の存在は合意における誓約であり、これらの合意を終結させたいのであれば、その誓約を終わらせなければならない。」と彼は語った。

しかし、同氏は、パレスチナ自治政府を解散するという選択肢は、一部の人が考えているほど単純なものではないと指摘した。四半世紀以上にわたって、利益と利害が絡み合ってきたため、解散は現在の形を維持するのと同じくらい困難になっている。

政治アナリストのハルドゥーン・アル・バルグーティ氏は、パレスチナ指導者のパレスチナ自治政府の順守を国家的な成果として支持している。

「パレスチナ自治政府は多くの批判を集めているが、実際にイスラエルにとって大きな敵となっている。パレスチナ自治政府は政治的、財政的に戦っている。解散する理由はない 。パレスチナ自治政府の崩壊は阻止されなければならない。」

バルグーティ氏は、併合によりパレスチナ自治政府に「機能的な変化」は起こるが、解散をもたらすものではないと予想している。合意からの離脱はその変化の一つである。イスラエルはパレスチナ自治政府に撤退の圧力をかけるが、解散に賭けることはしないだろう。

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