
エルサレム:イスラエル警察が水曜日に、東エルサレムの自宅で2人の著名なパレスチナ人文化指導者を「テロ資金提供」の疑いで逮捕したと、彼らの弁護士と警察が述べた。
ヤバス文化センター(Yabous Cultural Center)のセンター長を務めるラニア・イライアス氏と、その夫でエドワード・サイード国立音楽院の院長を務めるスハイル・フーリー氏が、エルサレムのベイト・ハニナ地区の自宅にて身柄を拘束された。
ヤバスセンターと音楽院にも警察とイスラエルの税務調査官らによる強制捜査が入り、書類が押収された。
パレスチナ解放機構は、この逮捕と強制捜査について「占領下におけるエルサレムのパレスチナ人に対する、イスラエルの暴力的で組織的なキャンペーン」であると非難した。
イライアス氏の弁護士であるナシル・オーデ氏によると、夫妻は「テロ組織への資金提供の罪で身柄を拘束された」とのことである。
しかしイスラエルの広範な反テロ法には、ユダヤ国家が「テロリスト」と分類する組織から金を受け取ることなど幅広い違反項目が含まれていると、オーデ氏は強調した。
イスラエル警察のミッキー・ローゼンフェルド広報担当は声明の中で、警察と税務当局は「脱税と詐欺に関連して…3人の容疑者を」拘束したと述べ、個人名に関する言及はなかった。
この声明の中で「東エルサレムで活動する、パレスチナ文化に関与していると主張する2つの組織」の捜索が確認された。
ローゼンフェルド広報担当によると、拘束された個人は尋問を受けており調査は進行中であるという。
同氏の声明には、テロ関連の犯罪に関する言及はなかった。
しかしオーデ氏は、イライアス氏とフーリー氏が拘束前に警察から渡された書類をAFP通信に送っており、その中で2人が「マネーロンダリングとテロ資金調達への容疑がかけられていること」が示されている。
東エルサレムのヤバス文化センターは1990年代半ばに設立され、市内におけるパレスチナ文化とアラブの遺産を称えることを使命としている。
パレスチナの知識人である故サイード氏にちなんで名付けられたエドワード・サイード国立音楽院は、エルサレムと占領下にあるヨルダン川西岸地区に支部がある。
この音楽院はパレスチナ社会で音楽と音楽教育を促進することを目的としている。
イスラエルは1967年の六日間戦争で東エルサレムを占領しその後併合したが、国際社会からは認められていない。
イスラエルは都市全体を首都であると考えているが、パレスチナ側は東側の地区を将来的な国家の首都と見なしている。
AFP