Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • 国連食糧計画事務局長:2週間半でベイルートからパンがなくなる可能性

国連食糧計画事務局長:2週間半でベイルートからパンがなくなる可能性

2020年8月8日、レバノンのベイルート港湾地区で火曜日に発生した爆発の後、路上でパンを売る2人の少年。(ロイター)
2020年8月8日、レバノンのベイルート港湾地区で火曜日に発生した爆発の後、路上でパンを売る2人の少年。(ロイター)
Short Url:
11 Aug 2020 06:08:34 GMT9
11 Aug 2020 06:08:34 GMT9

国連:月曜日、国連食糧機関の責任者は、レバノンから約2週間半でパンがなくなる可能性があることを「たいへん懸念している」と述べた。同国の穀物の85%が大打撃を受けたベイルートの港を経由するからだ。しかし彼は、港の一部が今月中に稼働再開できると信じている。

ベイルートで被害と復旧の見通しの評価を行っているデビッド・ビーズリー氏は、先週レバノンの首都で発生した爆発後の人道的な状況に関する国連バーチャルブリーフィングで、「現地は大打撃を受けたが、一時的に稼働できる足掛かりを見つけた」と語った。

「レバノン軍と協力して、現地の一部をきれいにできると信じています。多くの機材を空輸で持ち込み、できる限りのことをします」とビーズリー氏は話した。

さらにビーズリー氏はレバノンの閣僚と会談した(その後、月曜日に閣僚全員が辞任)。そこで同氏は、市民は憤慨しており、国連としては「今、妨害のない絶対的な協力」が必要であると伝え、市民は国際的な支援を必要としているが、「支援物資が間違いなく彼らに直接届くようにして欲しい」と語った。

国営メディアによると、月曜日には先週の爆発後初めて、ベイルートの港に2隻の船が停泊し、そのうち1隻は穀物を運んでいた。

港の労働組合の代表を務めるベチャラ・アスマール氏は、アルジャディードTVに対して、穀物サイロは爆発で破壊されたため、物資は消毒後にトラックまたはバッグに直接ポンプで送られることになると語った。

アスマール氏は、最初の物資到着について「これはかすかな希望の光です」と語り、船が停泊した港の5番係留地は、爆風にもかかわらず無傷のままであることを付け加えた。

世界食糧計画の事務局長を務めるビーズリー氏は、小麦粉17,500トンを積んだ船がベイルートに「2週間以内に到着するはずであり、それによってレバノン国民の食卓にはパンが並び、20日分のパンを供給することができる」と語った。

「その一方で、30日分の供給量に相当する約30,000トンの小麦、その後の60日間でさらに100,000トンの小麦の輸送を確保しています」とビーズリー氏は話している。

国連のレバノン人道支援調整官を務めるナジャット・ロチディ氏は、国連でのブリーフィング後の記者会見で、ビーズリー氏は実施可能なことを評価するために、エンジニアとともに港を訪れたと語った。

「彼らはとても楽観的で、今週にでも実際にベイルートの港の能力を増やすための復旧に着手できると考えています」とロチディ氏は述べた。

さらに彼女は、木曜日に建築資材を積んだ船が到着し、その後「食糧安全保障の問題に対処し、ベイルートがなんとかパン不足にならないことを確実にするために」、小麦と穀物を積んだ船が到着すると理解していると語った。

国連で人道問題の責任者を務めるマーク・ローコック氏は、「迅速かつ広範囲に及ぶ」人道的対応は、悲劇に対する三段階の対応の第一段階に過ぎないと外交筋に語った。

「第2段階の復興と再建には数十億ドルの費用がかかり、公共・民間双方の資金が必要となります。第3段階は以前から存在し、新型コロナウイルスによって悪化しているレバノンの社会経済危機への対応です」とローコック氏は語った。

人道問題担当事務次長で緊急援助調整官のローコック氏は、先週の火曜日に起こったベイルートの爆発について、「今私たちの目の前にあるものをはるかに超える影響をもたらすだろう」と強調した。

同氏は、援助資金提供者、国際金融機関、幅広い国際社会に向けて、「一体となって全力を尽くす」よう促し、レバノン国民は一体となった対応によって最大の恩恵を受けることができると強調した。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、レバノンの憤慨した国民の声に「耳を傾けなければならない」と国連加盟国に伝えた。

「信頼でき透明性のある調査によって爆発の原因が特定され、レバノン国民が要求する責任をはっきりさせることが重要です。また、レバノン国民のニーズに長期的に応える改革を実施することも重要です」とグテーレス事務総長は話した。

さらに同事務総長は、「国連はレバノンと協力して喫緊の苦痛を和らげ、同国の復興を支援する」ことを誓った。

特に人気
オススメ

return to top

<