
アラブニュース
パリ: 水曜日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はイランに対し、先週の壊滅的な爆発の後の再建に係ることなく、レバノンに近づかないよう警告した。
マクロンはイランのハッサン・ルーハニ大統領に、「関係するすべての国家にとって…外部からの干渉を回避し、緊急事態を管理できる政府の設置を支援すること」がまずは不可欠であると語った。
先週、ベイルート港の倉庫で2,750トンもの硝酸アンモニウムが爆発し、市内の大部分を壊滅させた。この爆発で、約30万人が家を失い、少なくとも171人が死亡、6,000人以上が負傷している。
ハッサン・ディアブ首相とその政府は、レバノンの腐敗した無能な統治エリートに対する公衆の怒りが溢れている中で辞任し、抗議者たちはまた、イランが武器と資金を供給しているヒズボラによる権力掌握もやめるよう要求した。
マクロンは爆発後にベイルートを訪問した最初の世界的リーダーであり、国際的な対応を主導し、緊急支援に向けた国際会議をビデオで開催し、3億ドルの拠出が表明された。
サウジアラビアの政治アナリストおよび国際関係学者であるハムダン・アル‐シェリ博士は、イランに対するフランス大統領の警告は重要な進展であると述べている。
「これが本当の問題の核心だ」と彼はアラブニュースに語っている。「イランは、その代理勢力を介して、重武装したテロリスト民兵組織を展開し、レバノンに大惨事をもたらしている。イラン人は銃口を突き付けて、国ごと人質にしてきたのです。マクロンは彼らの介入を防ぐことにおいて、正しいことをした」
アル‐シェリは、ハッサン・ディアブ首相と彼の政府の辞任は、レバノンをイランとヒズボラの両陣営から解放する最初のステップであると述べた。
「しかし、これだけでは十分ではない。 この政府がヒズボラのなすがままになっている別の政府に取って代わられるだけなら、振り出しに戻るだけ。
#WATCH: One eyewitness managed to capture on video both explosions at #Beirut's port on Tuesday from a balcony near the blast site #BeirutExplosion #Lebanon https://t.co/vz4laWKtV3 pic.twitter.com/A8lQL3DUyu
— Arab News (@arabnews) August 5, 2020
「ヒズボラが武装解除され、武器がレバノン軍に引き渡されることを確実にすることは、フランスおよび他の世界の大国にとって重要である;そうして初めて安定が生まれる。一つの国の中に、もう一つ国がある状況では、グローバルコミュニティの誰もレバノンが直面している困難から、レバノンを救うために踏む混んで来ようとはしない」
マクロンは問題を正しく理解し、イランに警告するという、正しいことをしたとアル‐シェリは述べている。「今こそマクロンは現状を論理的に正しい結論に導き、レバノン、レバノンの人々、そして地域の悪夢を終わらせるべきだ」とも彼は述べている。「フランスは、レバノンの混乱を片付けるための努力において、国際社会や地域社会で同じように同国の挑戦に応じる仲間を見つけられるであろう」
フランスの上院議員ナタリー・グレットはアラブニュースに、フランスとEUはヒズボラをめぐって「火遊びをしている」と語った。
「武装解除したことのない唯一のレバノンの党として、その準軍事組織とその国際ネットワークにより、レバノン軍よりも強力な勢力となった」と彼女は述べた。
「米国を含む多くの国がヒズボラの行動をテロ組織として分類するのは理由がないわけでは無い」
「しかし、EUとフランスは、テロに関連する準軍事組織とそうでない政治組織を完全に人為的に区別している」
「私はイランがその代理勢力の支持を撤回するだろうと考えるのはユートピア的過ぎるように思う」
「そして、テヘランの仕掛けで、ヒズボラが、レバノンを自らの命題に従わせるために国際的な財政援助を使うという重大なリスクがある。この点、我々は盲目であったり、お人好しであったりしてはならない」