
アラブニュース
アンカラ:イラク政府がイラク北部のクルド人過激派の存在を見過ごし続けるなら、トルコはこの地域のクルド人過激派への越境作戦を継続する、トルコの外務大臣は8月13日に述べ、イラク当局にトルコ政府への協力を促した。
クルド人が主に居住し、PKKが拠点とするトルコ南東部と、イラク北部の両方で、クルディスタン労働者党(PKK)の過激派を、トルコは定期的に攻撃してきた。トルコ政府は6月、クロータイガー作戦と呼ばれる新たな地上戦を開始した。この作戦により、トルコ軍はさらにイラク国内に進出した。
それと同時に、イラクの外務省はトルコのファティ・ユルドゥズ大使を呼びつけ、トルコの違反行為をめぐる抗議文を手渡した、と国営通信社INAが報じた。
イラク外務省がユルドゥズ大使を呼びつけたのは、トルコによる「クルディスタン自治区アルビールでの(イラクの政府職員2人と兵士1人を死亡させた)最新のドローン攻撃など、違反と不履行」のためだった、と8月12日の声明は述べていた。
この抗議文はトルコに、この攻撃を調査し、犯人たちを罰し、イラクから全軍を撤退させることを要求している。
11日、イラク北部でのトルコの空爆は、国境警備隊員2人とその運転手を死亡させた、とイラク軍は述べ、その攻撃を「言語道断の武力侵略」と呼んだ。
このときイラク外務省は、トルコの防衛大臣の同国訪問を取り消したと述べた。
13日早くからの声明で、トルコ外務省はPKK の存在はイラクをも脅かしており、こうした過激派に対抗措置を取ることは、イラク政府の責任だが、PKKの存在が見過ごされるのであれば、トルコ政府は自国の国境を守るつもりだと述べた。
「我が国はこの問題に関して、いつでもイラクに協力する用意はできています。イラクでPKKの存在が見過ごされる場合、我が国はどこであろうとも、自国の国境警備のために、必要と考える措置を取る決意です」
トルコ、アメリカ、欧州連合によってテロ集団に指定されているPKKは、1984年にトルコという国自体に対して武装闘争を行った。トルコ南東部を中心としたこの紛争で、40,000人以上が死亡した。
*ロイター通信と共に