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アラブの若者たち、日本に関する誤解が多い

27 Oct 2019 05:10:52 GMT9

カリーン・マレク・ドバイ

YouGovの調査によると、一般にアラブの若者たちは、日本についての理解が年配者より乏しい。

調査対象となった3,033名のアラブ人のうち、16〜24歳の層が最も誤解しており、年配の回答者の方が日本の歴史をよく知っていた。例えば、地図上で日本を識別する能力は、40歳以上(65%)の方が16~24歳(55%)より優れていた。「その理由は、若いアラブ人は非常にややこしいハイパーメディア環境で情報を得ており、そのようなメディアではニュース記事が歪曲されているため、正しい歴史の受信または伝達が効果的に行われないからです」と、Gulf State Analytics(ワシントンD.C.)のシニアアドバイザー、テオドール・カラシック博士は述べた。

「そこで、日本の観光サイト、特に日本政府観光局は、アラブの若者がこの国を訪れる理由を示す必要があります」と彼は付け加えた。「効果的なコミュニケーション戦略は注意を引くのに役立ちます。アラビア語でメッセージが伝えられる場合はなおさらです」
カラシック博士は、観光を通じた異文化間のつながりは、社会間の理解を促進し、人々の交流やビジネスなどの機会を生み出すと述べた。

「日本のビジネスモデルは、人工知能や他の第四次産業革命のアイデアにおけるアラブの起業家精神と融合し、イノベーションにつながる可能性があります」と彼は付け加えた。回答者が日本を訪れたことがあるからといって、日本の政治や経済についてよりよく知っていたわけではない。「この地域の高齢者は、現代日本の歴史についてよく知っています」 と、Gulfに拠点を置く上級日本人外交官はアラブ・ニュースに語った。

「彼らは、日本が世界と全面戦争をし、1945年に敗戦したことを知っています。彼らは、我々が平和国家になるという確固たる決意を持って、日本を再建しなければならなかったことを知っています。私たちは原子爆弾の最初で唯一の犠牲者でした」。高齢のグループは日本についてよりよく知っており、日本の首相を最高行政機関と見なしていたのは、若年層の34%に対して、高齢層は55%だった。高齢層の73%はG20のメンバーとして日本を正しく認識しており、対して若年層は61%だった。

「私は日本のことはよく知っていますが、政治に関しては詳しく知りません。今の若者がこのような事柄の学習を優先しているとは思いません。なぜなら、私たちは非常に多くの情報を利用できるからです」と、ドバイに住む23歳のパレスチナ人、サラマ・ハーブ氏は述べた。「今の若者たちは、自分の生活にあまり影響を与えなさそうなことを詳細に調べて、いささか満足しているように感じます」調査対象となった高齢グループのうち、37%が米国を日本の軍事同盟国と正しく認識しているのに対し、若年層はわずか19%だった。
「若者たちに異文化の歴史書を読んで勉強させたり、学生交換をしたりするのは容易なことではありません」と、同外交官は述べた。「若者たちはインターネットやソーシャルメディアを通じて必要な情報を得るのが得意ですが、適切な場所で適切な情報を入手できるようにし、偽の情報を避けさせるべきです」 と付け加えた。

「理解を深めるための優れた情報源は、日本側にもアラブ側にもたくさんあります。交換プログラムや奨学金を推奨することは良い考えです」同外交官は、日本には約150年前に始まった近代化時代に焦点を合わせた人気テレビシリーズが多数あり、それらを中東で放映するのは良い考えかもしれないと述べた。「数々の激しい内戦と大部族間の大量の流血、植民地勢力に対する痛ましい抵抗、あらゆる混乱に続く大部族間の極めて難解な和解フェーズ、そして我々自身の伝統と文化を維持する近代化の努力がありました」と彼は付け加えた。「アラブの若者が楽しめる良質でエキサイティングな物語が多くあり、それにより日本と日本人について理解を深めることができます」

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