
ガザ市:8月17日(月)、エジプトからの仲介役がガザ地区を訪れた。焼い性の機器が上空から落とされたことに対してイスラエルが軍事攻撃を開始し、それが拡大して1週間にわたる衝突が続いているため、その緊張状態を沈静化させることが目的だ。
イスラエルはハマスの拠点に焦点を絞ってきた。ハマスは、海沿いの飛び領土からの国境を挟んだ全攻撃に対して、責任を認めている。
エジプト代表団は、これまでも問題含みのパレスチナの飛び領土で仲介役の役割を担ってきたが、彼らが今回現地時間の正午ごろにガザ地区を訪れたことを、実際にそれを目撃した安保関係者がAFPへ伝えた。
イスラエルが過去1週間同様、17日(月)早朝もイスラエルの戦車がハマスの拠点に砲火を浴びせた。パレスチナの方はロケット弾、そしてイスラエル南部や最近では国境の衝突現場へむけて多数の風船を使った焼い弾を投入しており、イスラエルは日々それに応戦していた。
8月6日以降イスラエル南部では、火災現場調査官らがガザ地区から風船によって舞い込んでくる焼い弾によって引き起こされた149カ所の火災を確認している。
陸軍も8月15日(土)、「暴徒らがタイヤを焼き、防護柵へ向けて爆発物や手榴弾を投げつけながら近づいてきた」と抗議暴動について報告している。
陸軍によると、16日(日)には国境沿いの暴徒たちがさらに増えていたという。
イスラエル側もガザ地区へ続くケレム・シャローム(ガザ南部に隣接するイスラエルの村)の物資輸送経路を封鎖し、ガザ地区の漁業区域を閉鎖した。
燃料の輸入路が絶たれたガザの電力当局は、17日(月)以降さらに電力供給のカットが行われると発表、すでに不規則な電力供給に甘んじているガザの住民たちの不満が高まっている。
ハマスとイスラエルは2008年以降3つの戦争を戦ってきた。しかし国連とエジプトの仲裁による休戦協定によって、不安定ながらも一応流血行動がぐっと減少している。
イスラエルとハマス間の非公式の休戦協定には、ガザ地区の経済を開発し、激しい失業率を低減させるという条項もふくまれている。
イスラエル-ハマス関係に詳しいい匿名の情報筋がAFP に語ったところによると、どうやらそうした他方面の問題について「障害があるように見受けられ」、ハマス側は停戦へ向けてことを進めたいと考えているという。
イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が8月13日(木)に国交正常化に合意して以来、パレスチナ側の怒りに油が注がれた。多くのパレスチナ人にとって、その動きは湾岸諸国による自分たちの主義主張への裏切り行為だととらえたからだ。
国交正常化合意による国内のガザ市民の怒りとは裏腹に、ハマスはその協定に関してことを荒立てるつもりはないとSaada 氏は言う。
「ハマスは、その合意が(UAE の同盟国である)サウジアラビアとエジプトの賛同なくしては起こり得なかったことを承知している」とSaada 教授は言及する。
「そしてハマスは、エジプト-サウジ陣営との関係を損なうつもりは毛頭ないからだ。」
ハマスにとって目下の主な懸念事項はガザ地区の経済成長なのだ、とSaada 氏は加えた。
世界銀行によると、ガザ地区の貧困率は50%を上回っており、新型コロナウィルスのパンデミックによってそれはさらに上昇すると見込まれている。
ハマスは、ガザの財政立て直しに力を貸す者なら「誰に対しても当面の間八方美人を続け」、イスラエルによる封鎖を緩めさせようとするはずだ、とSaada 氏は言う。
AFP