
ドバイ:8月18日(火)、両国が国交正常化に合意したわずか数日後に、イスラエルのモサド諜報特務庁のYossi Cohen長官がUAEを来訪し、安保に関する会談を行った。
エミラテス通信社の報道によると、イスラエルの対外情報機関のCohen長官は、UAEのSheikh Tahnoun bin Zayed Al-Nahyan国家安全顧問と「安保関連分野における協力体制」について会談をもった。
米国、イスラエル、UAEの三国は湾岸諸国の数カ国共々イランと敵対関係にあり、イランが核爆弾を追い求め、中東地域の不安定状態に拍車をかけ、武装グループを支援していることを非難している。
Cohen長官の来訪は、先週米国のドナルド・トランプ大統領がイスラエルとUAEの国交正常化合意を発表して以来、イスラエル高官による初めてのUAE 訪問となった。
報道によれば、「両国は安保関係分野における協力体制の見通し、並びに中東地域の発展と共通の利害問題についての見解について意見を交わし、」新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大への抑制策についても話題に含まれていたという。
歴史的協定の一部として、イスラエルはウェストバンク居住地区の併合を中断することに合意した。しかしベンジャミン・ネタニヤフ首相は、併合計画が長期的に立ち消えとなるわけではないと言っている。
トランプ大統領によると、二国の首相は数週間後にホワイトハウスにて歴史的協定に調印することになるという。
ネタニヤフ首相は先週電話でCohen 長官に、「平和協定の締結を実現に導いた過去数年間の湾岸諸国との関係改善において」モサドの果たしてきた支援に対し、感謝の言葉を述べたと首相官邸が報告している。
パレスチナ市民はこの協定をアラブの主要国による裏切り行為ととって抗議運動を起こしており、イスラエルとの正常な関係はパレスチナとの抗争が解決されるまでは決してありえないと広く考えられている。
2010年にドバイのホテルの一室で起きたハマスの工作員Mahmoud Al-Mabhouhの暗殺に関してモサドが多方面から非難されたことを受け、 イスラエル-UAE間の緊張関係が高 まった。
今回の協定はイスラエルがアラブの国と締結した協定のわずか三つであり、今後他の湾岸諸国との同様な協定も予測される。
イスラエルのネタニヤフ首相は8月17日(月)、アブダビにあるテレビネットワークとの初めての対談のため、スカイニュースアラビアに出演した。
「これは素晴らしい歴史的瞬間です」と彼は述べ、「無限の可能性が結びついて生まれたものです」と続けた。
同時に17日(月)、オマーンの外務大臣がイスラエルの外務大臣と話をし、UAE-イスラエル協定の発表以来初めての高官同士による会話が報道された。
オマーンのYusuf bin Alawi 外務大臣は、イスラエルの Gabi Ashkenazi外務大臣と「中東地域における最近の動き」について電話で話をした旨をツイッターで伝えた。
オマーンはバーレーンと共に、すでにこの協定に対する支持を表明しており、Bin Alawi 外務大臣はAshkenazi外務大臣に対し、オマーンは中東における「包括的で公正なる永続的平和を希求する立場を、再度明確に主張する」と述べた。
AFP