
アラブニュース
ジェッダ:米国は11月までにイラクとアフガニスタンから部隊のほぼ半分を撤退させると、中東を担当する米軍司令官が水曜日に発表した。
米中央軍司令官、フランク・マッケンジー大将は、イラクでの兵力を5,200人から3,000人に削減することを決めたのは、イラクの治安部隊がISILからの脅威に対処する能力にトランプ政権が自信を持っていることを反映したものだと述べた。
アフガニスタンでは、米国は6月に兵力を8,600人に削減し、11月までに4,500人に削減する予定だ。
水曜日にイラクで会見したマッケンジー司令官は、米国はISILとの戦いにおいてイラク軍の支援を続けることができるが、「最終的な目標」はイラクの治安部隊が自力で過激派の再流入を防ぐことができるようになることだ、と述べた。残りの米軍は、ISILの残党を根絶しようとするイラク治安部隊への助言と支援を続けるだろう。
「米国の決定は、ISILの復活を防ぎ、外部からの支援なしにイラクの主権を確保できるイラクの治安部隊という究極の目標に向けたわれわれの継続的なコミットメントを明確に示したものである。 これまでの道のりは困難で、犠牲は大きかったが、進歩は著しかった」と同司令官は語った。
米軍は2003年にイラクに侵攻し、2011年に撤退したが、ISILがイラクの大部分を制圧したため、2014年にイラクに再派兵された。ドナルド・トランプ米大統領はイラクからの完全撤退について言及しているが、国防総省当局者は、ISILの復活を防ぎ、イラク国内で活動する民兵組織を支援するイランによる政治的・軍事的影響力をイラク政府が制限するのを支援するには、米軍の存在が必要であることに変わりはないと警告している。
今回の撤退により、イラクにおける米軍のプレゼンスは、2011年にオバマ大統領が部隊を象徴的戦力まで削減して以来、最低レベルに低下することになる。オバマ大統領はISILの台頭によって方向転換を余儀なくされ、過激派と戦うための国際連携の一環として、イラク国内の兵力を5000人以上に戻した。
米軍は2001年からアフガニスタンに駐留している。2001年に米軍は、アルカイダによる9.11攻撃に対する報復として、タリバンの支配下でアルカイダの温床となっていたアフガニスタンに侵攻した。米軍主導の侵攻はすぐにタリバンを政権から転落させたが、その後の紛争は予想以上に長く続いた。
6月にマッケンジー司令官は、アフガニスタンの米軍の兵力は8,600人に減少したと述べた。これは、米国が2月にタリバンとの和平協定で合意した水準であり、タリバンは来年春までに完全撤退することも求めている。
マッケンジー司令官はここ数週間、タリバンとアルカイダとの関係が続いていることや、アフガニスタンで続く戦闘に問題があるため、完全撤退には疑問があると述べた。