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エルドアン大統領、ナゴルノ・カラバフ紛争を巡りNATOに喧嘩を売る

エルドアン大統領は、アゼルバイジャンに対し1990年代初頭のアルメニアとの紛争で失った領土を奪還するまで戦い続けるよう強く求めた。この紛争では3万人が死亡した。(AFP)
エルドアン大統領は、アゼルバイジャンに対し1990年代初頭のアルメニアとの紛争で失った領土を奪還するまで戦い続けるよう強く求めた。この紛争では3万人が死亡した。(AFP)
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06 Oct 2020 06:10:59 GMT9
06 Oct 2020 06:10:59 GMT9
  • NATO事務総長がトルコのエルドアン大統領に武力紛争の鎮静化を強く要求するも、大統領はアゼルバイジャンに戦闘続行を迫る

アラブニュース

ジェッダ: 10月15日、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領がNATOに喧嘩を売った。NATO事務総長が大統領に対しナゴルノ・カラバフ紛争を鎮静化させるよう強く求めた後のことだ。

「NATOはアルメニアとアゼルバイジャンの間で、戦闘がエスカレートするのを強く懸念しています。全当事者が直ちに戦闘を中止し、平和的解決に向けた方策を探るべきです」とNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長がトルコのメブリュト・チャブシオール外相との会談後に述べた。

「さらに私はトルコが強い影響力を行使し、緊張を和らげるよう圧力をかけることを期待しています」


しかしエルドアン大統領はストルテンベルグ事務総長と自身との会談数分前に、アゼルバイジャンに対し1990年代初頭のアルメニアとの紛争で失った領土を奪還するまで戦い続けるよう強く求めた。この紛争では3万人が死亡した。

アゼルバイジャンは「アルメニアの攻撃に対し反撃しており、カラバフを占領から救い出しているのです」とエルドアン大統領は述べた。

「我々トルコ国民は、常にアゼルバイジャンの味方です。カラバフ問題が解決されない限り、この地域での紛争を終わらせることはできません」

主要仮想敵国のロシアからミサイル防衛システムを購入し、同じくNATO加盟国のギリシャ領海で石油・ガス調査活動を開始して以来、NATO内でのトルコの立場は日増しに厳しくなっている。

「ストルテンベルグ事務総長の呼びかけは異例なものです。なぜならトルコがシリアに軍事介入して以来、NATOはこれまで何の対応も取れていないようですから。この介入により民間人に多大な被害が出ています」と中東研究分析センターのセス・J・フランツマン事務局長がアラブニュースの取材を受け語った。

南コーカサス地方での紛争をエスカレートさせているのは主にトルコであり、その理由とはアゼルバイジャン側が強力な同盟国がいると感じているからだ、とフランツマン事務局長は述べた。

「トルコはシリア人傭兵も現地に派遣しており、この件については米国も懸念しています。さらにトルコがギリシャの軍艦を攻撃する際、ロシア製レーダーを利用した可能性があるというギリシャの主張も忘れるべきではありません。そのような行為はNATOにとって非常に憂慮すべきものです」

ナゴルノ・カラバフで戦闘が続くなか、アゼルバイジャンとアルメニア双方が5日、民間人居住地域を攻撃したとして非難合戦を繰り広げた。さらに南コーカサスにて25年間で最悪の戦闘が起きており、死亡者が増え続けていると述べた。

アゼルバイジャン政府は、ナゴルノ・カラバフ域外の都市が襲撃を受け、アゼルバイジャンのガスと石油をヨーロッパに運ぶパイプラインの源となる地域近くまで戦闘が拡大していると述べた。アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、軍事行動を止めるにはアルメニア軍が撤退しなければならないと述べた。

しかしアルメニアのニコル・パシニャン首相は、昨年除隊になった軍人たちに対し志願兵として戦うよう求めた。「退役兵は祖国の生存をかけた戦争を戦うことになります」とパシニャン首相は述べた。

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