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米国の中東の優先事項と対立する「同盟国」カタール国民の態度:世論調査

カタールでも3分の1の回答者が、トランプ氏が2018年5月にイラン核合意で知られる共同包括的行動計画(JCPOA)から離脱したことに不支持を示している。(AFP)
カタールでも3分の1の回答者が、トランプ氏が2018年5月にイラン核合意で知られる共同包括的行動計画(JCPOA)から離脱したことに不支持を示している。(AFP)
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26 Oct 2020 09:10:33 GMT9
26 Oct 2020 09:10:33 GMT9
  • アラブニュース/YouGov汎アラブ調査では、米国の同盟国であると主張するカタール政府と世論との間にギャップがあることが示された
  • ほとんどの回答者は、トランプ氏の行動、特にソレイマニ将軍の殺害は地域にとってマイナスだったと答えている。

Caline Malek & Robert Edwards

ドバイ、アルビール: 米国の緊密な同盟国であると自負し、ドーハ近郊のアル・ウデイド空軍基地に中東最大の米軍部隊を駐留させ、米軍のハードウェアに数十億ドルを投じている国にとって、カタール国民の態度は、ワシントンの中東問題に関する考え方とは明らかにずれている。

これは、アラブニュース/YouGovの汎アラブ調査の結果によるものである。1月3日にイランのカセム・ソレイマニ将軍が殺害された事件から、中東の過激主義との戦いにおけるドナルド・トランプ米大統領の役割まで、カタールの回答者は、ワシントンの最近の行動に最も批判的なアラブ人の意見に属していた。

トランプ氏がどの程度過激派との戦いに役立ったか、または妨げたかという質問が、アラブ諸国18カ国の1,960人に対して投げかけられた。全体では、回答者の56%がトランプ氏が過激主義との戦いを妨げたと感じている。カタールの回答者の間では、この意見は79%にまで上昇した。

カタールの回答者は、2018年5月のトランプ氏の、イラン核合意として知られる包括的共同作業計画(JCPOA)からの離脱と、テヘランへの経済制裁の再開にも不支持を示した。世論調査では、この湾岸国家の33%の人々が、米国のそういった動きが中東地域の安全を低下させたと述べている。

確かに、汎アラブ調査で同じ質問をした2,187人のうち35%が、米国の離脱と制裁再開がこの地域の安全性を低下させているとの見方に同意しているのは事実である。

「カタールと米国政府間の関係をよそに、カタールのあらゆるメディア、特にアルジャジーラは、カタール世論とアラブ世界に反トランプ的な報道を浴びせている」と、アラブ社会科学評議会の前会長であるAbdulkhaleq Abdulla博士は述べた。

「世論を形成するのは彼らだが、カタール政府はトランプ政権と広域な関係を持っているにも関わらず、問題だとは捉えていないようだ。つまり、これは政府の見解と世論との一種の矛盾を示している。

2017年6月5日にカタールに対するアラブのボイコットが始まって以来、資源が豊富なこの湾岸国家は、外交的孤立の影響を和らげるために、米国との関係強化に向けて様々な措置を講じてきた。

しかし、カタールは、米国の外交政策エスタブリッシュメントの多くが「悪役」と見なしているイランとの多様な関わりも続けている。そして両国は世界最大の天然ガス田であるサウス・パースを共有している。

アラブニュース/YouGovの調査結果が参考になるとすれば、結果としてカタールの世論は、アラブの他の地域に比べてイランに対しては柔軟であるといえる。ソレイマニ氏の殺害は回答者全体の52%が「地域にとってマイナス」と考えているが、カタールでは特に反応が強く、62%の回答者がそう考えている。

一方、サウジアラビアでは68%、イエメンでは71%、イラクでは57%の回答者が今回の空爆を「地域にとってプラス」と評価している。1998年から死去するまでイスラム革命防衛隊のゴドス軍を率いていたソレイマニ氏は、バグダッド空港近くでの米軍のドローン攻撃により、イラクの民兵組織の司令官アブー・マフディー・アル・ムハンディス氏とともに殺害された。

カタールの人々に、次の米国大統領がイランとの関係についてどうすべきかという質問をしたときにも、違いは明確であった。核合意の復活を求める声は55%と多く、制裁の継続やワシントンの戦争態勢の維持を求める声は16%と少なかった。

これと比較すると、MENA地域の回答者1,949人のうち、JCPOAの復活を望むと答えたのはわずか34%であり、制裁の継続と米国の戦争態勢の維持を望むと答えたのは33%であった。

カタールでのトランプ氏の対イラン政策に対する明確な反対と、民主党のライバルであるジョー・バイデン氏が2015年に草案作成を手伝った核合意を復活させるかもしれないと期待されていることを考えると、おそらく驚くべきことではないだろうが、カタールの回答者のわずか6%が機会があればトランプ氏に投票すると答え、57%がバイデン氏に投票すると答えた。

回答者全体の12%が共和党の現職に投票すると述べ、40%が民主党の挑戦者を支持すると表明しているように、より広い地域においてもバイデンはトランプより支持を集めているとはいえ、カタールの強い反感は特に顕著である。

民主主義防衛財団のシニア・リサーチ・アナリストであるVarsha Koduvayur氏にとって、新しいアラブニュース/YouGov調査の結果は、ソレイマニ氏の死後、この地域における地政学的緊張が急激に高まっていることに対する世論の認識を反映しているという。

「ワシントンとテヘランの間で見られた、このような駆け引きは、回答者がこの質問をどのように見ているかの要因となっている」とKoduvayur氏はアラブ・ニュースに語った。

ドーハとテヘランとの関係は、GCC諸国が禁輸を選択した際の「ラクダの背中を折るストロー」の一つであると彼女は述べた。「カタールは常にGCCの中では例外的な存在であり、それは常に良い意味でというわけではない」と彼女は語った。

「この回答結果はその考えを強調するものだ」とKoduvayur氏はアラブニュースに語った。「カタールは時として独自の政策を持っているが、それがGCCの他の国の考えと必ずしもうまくかみ合っているわけではないし、米国が考えていることや、この地域における米国の利益と必ずしも一致しているわけでもない」

最後に、GCC加盟国の3カ国とエジプトから、ムスリム同胞団を支援することで過激派を支援していると非難されているカタールにとって、カタールのデータはほとんど驚きを与えないものであった。「次期米国大統領に今後数年間に何を重視してほしいか」という質問に対して、カタールの回答者からは、「イランとヒズボラの封じ込め」が17%、「イスラム主義政党の弱体化」が6%、「イスラム過激派テロの鎮圧」が6%という回答結果が出た。

おそらく同じ理由からか、「アラブ世界が直面する3大脅威」としてカタールの回答者からは「イスラム過激派テロ」「イラン」「イスラム主義政党」がそれぞれ22%、11%、7%となっているが、地域全体では33%、20%、16%とより高い数値を示している。

ツイッター:@CalineMalek

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