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イスラエルのスーダン人は国交正常化後の送還を懸念

テルアビブでのインタビューで語るスーダンの難民申請者であり、イスラエルのアフリカ学生組織の責任者であるウスマイン・バラカ氏。(AFP)
テルアビブでのインタビューで語るスーダンの難民申請者であり、イスラエルのアフリカ学生組織の責任者であるウスマイン・バラカ氏。(AFP)
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29 Oct 2020 08:10:24 GMT9
29 Oct 2020 08:10:24 GMT9
  • イスラエルのスーダン人の人口は約6,000人で、その多くが難民申請者である。

テルアビブ:イスラエルに住むスーダンの難民申請者は、両国間の国交正常化により送還されることを懸念しているが、自分たちの存在が利点とされることを願う者もいる。

厳密に言えばイスラエルと何十年間も戦争中のスーダンは、金曜日に、8月のアラブ首長国連邦とバーレーンに続いて、今年イスラエルとの国交正常化を発表したアラブ諸国の3か国目となった。

しかし、この発表以来、イスラエルのスーダン人コミュニティの住人は、送還されることを「非常に危惧している」と、テルアビブ郊外に住むスーダン人難民申請者で26歳のバリク・サレハ氏が述べた。

イスラエルのスーダン人の人口は約6,000人で、その多くが難民申請者である。

2011年、南スーダンが独立を勝ち取りスーダンが分裂した後、数千人が退去するか、帰国を余儀なくされた。これは、建国間もない国が内戦に突入したからであった。

スーダン人は滞在許可が付与される前にイスラエル領土に不法侵入したため「侵入者」と呼ばれることが多く、その一部は到着時未成年者であった。

彼らは常に労働を許可されるわけではなく、イスラエル市民権を得ることができない。

西ダルフールで育ったサレハ氏は、一家が隣国チャドに戦火を逃れたとき、わずか9歳だった。

「両親は難民キャンプにいます」と、リビアとエジプトを通って到着し、イスラエルに住んで13年の若い男性が述べた。

「私は国交正常化を最初に体験する1人となるだろう。」と氏は述べた。

「しかし、ここから強制送還された場合、100パーセント危険にさらされるだろう。」と付け加えた。

オマル・バシール前大統領は2003年からダルフール地域でスーダン内戦を指揮した。紛争で約30万人が死亡し、250万人が家を追われた。ハルツームに拘留されているバシール前大統領は、国際刑事裁判所に集団虐殺、戦争犯罪、ダルフールでの人道に反する罪に問われている。

ダルフールの反政府勢力指導者アブデルワヒド・ヌールのスーダン解放軍(SLM)派閥の本拠地出身のモニム・ハルーン氏(31歳)は、「我々は、スーダンに戻るのがまだ安全ではないため、ここにいるのだ」と述べた。

「我々がここイスラエルにいる理由は、スーダンとイスラエル間に外交関係がないからではない。我々が集団虐殺と民族浄化を経験したためである。」とハルーン氏は述べた。

2019年のバシール前大統領失脚後のスーダン暫定政府は、今月初めに反政府勢力同盟との画期的な和平協定に調印した。

しかし、ヌールの反政府勢力はそれらに含まれなかった。

今日のスーダンの権力者の一部もまた、バシール政権下で支配されていた。

その中には、スーダンの与党暫定主権評議会のモハメド・ハムダン・ダグロ副会長が含まれる。

ダグロ氏は、スーダンのダルフール州で広範囲な虐待を犯したとして人権団体から長い間非難され、危惧されている迅速支援部隊を率いる。

「私にとって、非常に危険なことだ。」と、イスラエルのヌールの元事務所長であったハルーン氏は述べた。

「アブデルワヒドが和平協定に署名しない限り、私は帰国できない。」

難民申請者のコミュニティで知られるテルアビブ郊外、ネベシャアナンでは、屋台やレストランで、粉チーズを添えた人気の豆料理「ファウル」などスーダン料理を提供している。

近隣で働くおしゃれな服装の26歳のウスマイン・バラカ氏は、テルアビブの北にあるヘルズリヤの大学で公共政策の修士号を取得した。

サレハ氏同様、彼も9歳のときにダルフールからチャドに逃がれた。チャドでは、彼の母親がいまだに難民キャンプに住んでいる。

「兵士たちが私の父と兄を殺害し、村にあったものをすべて私たちから奪った」とバラカ氏は話した。

「一時は、私には2つの選択肢があった。ダルフールに戻り反乱グループのために戦うか、キャンプを離れて通常の生活を送るかである。」

AFPが取材した若い男性たちは、イスラエルでの彼らの存在が正常化協定の下で危険にさらされるのではないかと懸念を表明したが、イスラエルにそれを負担ではなく資産と見なしてほしいと言う者もいた。

ハルーン氏は、イスラエルのスーダン人は、民間部門だけでなく、両国民の理解を深めるのに役立つ、国家間の「架け橋」になる可能性があると述べた。

「イスラエル政府がこの潜在的資産、つまり両国の利益促進のために我々スーダン人がもたらし得る重要な役割を理解することを願う」と氏は述べた。

スーダンとイスラエル両国は最近、二国間協力に関する今後の会合で、移住が議題の1つになる予定だと述べている。

「イスラエルは私の第二の故郷だ」と難民申請者のサレハ氏は述べた。「私がヘブライ語より上手に話せる言語はない。自分の現地語よりもである。」

しかし、難民問題専門のイスラエル人弁護士、ジャン・マルク・リリング氏は、正常化の発表で、スーダンの難民申請者の送還が政府の眼中にある可能性が高いと警告した。

「政府が最初に念頭に置くのは、『侵入者』を送還できるということだ」とリリング氏は語った。

AFP

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