Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • Home
  • ヒズボラとイランがレバノンの復興を妨げている:専門家

ヒズボラとイランがレバノンの復興を妨げている:専門家

2016年に戦死した司令官の葬儀中、レバノンのスリファで行進する、イランが支援するヒズボラ民兵のメンバー。(Shutterstockの写真)
2016年に戦死した司令官の葬儀中、レバノンのスリファで行進する、イランが支援するヒズボラ民兵のメンバー。(Shutterstockの写真)
Short Url:
07 Nov 2020 02:11:44 GMT9
07 Nov 2020 02:11:44 GMT9
  • パネルディスカッションでは、改革を妨げている障害として、非妥協的な政治的態度と経済政策の失敗が強調される

ベネディクト・スペンス

ロンドン:レバノンが政治・社会・金融危機を切り抜けるために大いに求められている改革を実行に移すのをヒズボラとイランが妨げている、とパリのアメリカン大学の准教授で中東の多様性プログラム・コーディネーターのZiad Majed氏は6日、述べた。

イランは「地域紛争の一因となっていて、レバノンを、この地域で起きる多くの悲惨な事件の現場にしています」とMajed氏は、アラブ・イギリス理解推進協議会が開催し、アラブニュースが参加したバーチャル・パネルディスカッションで述べた。

金融アナリストのAlia Moubayed氏は、政治システムの機能不全がレバノンの財政問題の一因になっていると述べた。

「(この)危機の実存的性質は、危機が多面的であるという事実から生じています。これは国際収支の危機であり……債務危機でもあります。レバノンの債務はここ数十年140%を超えており、最近は増え続けています。この債務はますます持続不可能になり、基本的に債務不履行になりました」と同氏は付け加えた。

「これは銀行の危機でもあります。銀行システムは海外から資本を呼び込み、銀行の資産の最大75%がソブリンや中央銀行のリスクにさらされる程度まで、支払われないリスクがある、過大なリターンを提供していました。米ドルのお金は全部で1200億ドル以上になりました。中央銀行はドルを刷れず、(資金を)返せませんでした」

Moubayed氏は、このことがレバノンの一般市民に深刻な社会的影響を与えていると述べた。「1人当たりの所得は1年足らずで半減しました。通貨価値の約8割が失われました」と同氏は付け加えた。

「これが明らかに、120%以上のハイパーインフレを招きました。レバノン人の貯蓄をすっかり消し去り、多くの人々、特に貧しい人々の生活を脅かしています。貧困率は2019年には37%でしたが、50%を超えています」

「ベイルート港の中心部で起こった恐ろしい爆発もGDP(国内総生産)の縮小を加速させました。経済は本当にぐらついています」

「開発のためのアラブNGOネットワーク」の事務局長Ziad Abdel Samad氏は、8月4日の爆発はレバノンにとって極めて重要な瞬間であり、重大なだけでなく象徴的でもあると述べた。

「ベイルートの爆発は……政府が失敗したことを示していました。汚職と怠慢で、主要な機関は仕事を適切にこなすことができなくなりました」と同氏は付け加えた。Moubayed氏は次のように述べた。「私たちは、意欲や手腕……レバノンを高潔な道に進ませる能力に欠けていることを自覚しています。誰かがこれらの損失のあおりを受けなければならないため、高潔な道に進ませることは政界のエリートによって阻止されてます。これまでの時間の大半で利益を得た人々が……今、この徹底的な見直しを避けようとしているということです」

Majed氏は同意し、「このような構造では、選挙法を修正し、権力分担の方法の概念を修正し、創造性と行動主義を通じて新しいレバノンあるいは政治システムを再建できる市民性について話すことは、極めて困難です」と述べた。

「それと、全体的な財務管理、あるいは全ての経済危機、そして現在の悲惨な状況が組み合わさり、一部の人々を追い出そうとしているだけの国があります。それは恐ろしいことです」と同氏は付け加えた。

しかし、Abdel Samad氏は、「緊急の改革政策を採用」し、政界のエリートから「国と盗まれた資産を取り戻す」ために「大連合を作ること」をベースに、レバノンでの社会・経済的アプローチを完全に見直すことを提案した。

「レバノンの崩壊がこの地域に深刻な脅威をもたらすことは容易に想像できます。レバノンは100万人以上のシリア難民と約50万人の登録されたパレスチナ難民を受け入れています」と同氏は述べた。

「外国からの圧力や作用が助けになることを強調することは重要ですが、現状を打破し、国を本当の変化に導くことができる強力な地元の運動に頼らない限り、期待される結果は得られません」

Moubayed氏は、政治的変化が起きれば、レバノンの財政問題を解決するためのロードマップが存在すると述べた。

「システムからの漏れを減らす資本規制法が必要です。もう一つの緊急行動は、必要とする人々の利益にならない、コストの掛かる補助金制度を合理化することです」と同氏は付け加えた。

「これらの措置に加えて、私たちは包括的に危機に取り組む必要があります。公共財政の持続不可能性に対処するであろう、堅実な債務の再編です」

「このアプローチの2本目の柱は、金融部門を適正な規模に戻すための銀行システムの再構築でしょう。銀行システムは明らかに大きすぎて、社会と経済が維持することができず、より強力な規制が必要になると思われるからです」

 「3本目(の柱)は、レバノンに欠けている強力な社会的保護制度でしょう。明らかに統治改革の構造全体に改革が必要です。レバノン国民にこれ以上苦しめないために、 独立した司法制度、強力な説明責任、透明性に基づいた優れた統治のシステムを確立しなければなりません」

特に人気
オススメ

return to top