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ヒズボラの兵器問題に対応しないレバノン、時間切れ寸前に

レバノンのベイルートでこのほど行われた抗議デモで、国旗を振るデモ参加者。(AFP)
レバノンのベイルートでこのほど行われた抗議デモで、国旗を振るデモ参加者。(AFP)
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24 Nov 2020 04:11:47 GMT9
24 Nov 2020 04:11:47 GMT9
  • 世界のインフレ率のランキングではベネズエラが引き続きトップの座にいるが、レバノンがついにジンバブエを抜いて2位になった。ベイルートという火種を抱える中、レバノンの政治家にはあまりにも危機感がない。

ナジア・フーサリ

ベイルート―レバノンの学識経験者たちは、さまざまなグループが救済策を実行すべく団結しようしているにもかかわらず、国は武装組織ヒズボラにより危険にさらされていると政界に警告した。地中海東岸に位置するレバノンのアカデミズムは今、国が直面する数々の危機の解決に向け苦闘している

8月に前政権が倒れて以来、新政権樹立への道筋はいまだ見えておらず、その結果として、緊急援助をめぐる国際通貨基金(IMF)との交渉も行われていない。

米国人エコノミストであるスティーブ・ハンケ氏は、ツイッターで次のように述べた。「私が作成した世界各国のインフレ率の表では、ベネズエラが引き続きトップの座を守っているが、レバノンがついにジンバブエを抜いて2位になった。ベイルートという火種を抱える中、レバノンの政治家にはあまりにも危機感がない」

レバノンのインフレ率は今、約365%に達している。

この行き詰まり状態を踏まえ、23日にベイルートの裁判所で開かれた記者会見で、労働組合、大学、経済団体、労働団体、文民部隊組織は、「国家の回復」のスローガンの下、国家救済戦略を開始した。その一方、合同議会委員会は25日に会合を開き、新しい選挙法について話し合う。

ベイルート法律家協会のメルヘム・カラフ会長は、この会見の席上、「私たちは、権力を再構成して国家を修復したい」と述べた。

また、カラフ会長は次のように付言した。「この戦略は容易に実行可能で、国民の痛みに応える内容だ。建設的な議論を自由に行い、すべての懸念を再確認する」

北部法律家協会のムハンマド・アル・ムラード会長は、救済戦略の詳細について説明した。

ムラード会長は、この戦略について次のように述べた。「有効で目的意識を持ち、公正で信頼のある政府を作る必要性を強調したものだ。その政府は、特定の期間内に、特定の限定的立法権を行使する独立した専門家で構成する」

さらに、ムラード会長は、次のように付け加えた。「政府の優先事項は、財政的、経済的、社会的救済計画の着手を承認し、ベイルート港での爆発に対して完全な正義を行使し、新型コロナウイルスのパンデミックと戦って感染拡大を抑えるための国家計画を実施することだ」

ムラード会長はこの戦略について、「あらゆる形の政治的腐敗と戦う迅速な改革への道を開き、すべての独立機関および国家当局を監査すること」、さらには議会を開設し、国を派閥主義から脱皮させるための新しい選挙法案を可決することを基本にしたものだと述べた。

一方、レバノン国会は合同議会委員会を開き、論争の的となっている選挙法案を審議する見込みだ。

ナビハ・ベリ国会議長のグループは、自らが提出した選挙法案の可決を強く要求している。この法案は比例代表制に基づくもので、レバノンを一つの選挙区として扱っている。

この法案に対しては、キリスト教徒、特に自由愛国運動とレバノン軍団と連携するキリスト教徒の国会議員から懸念が出ている。

レバノン軍団グループの国会議員であるエディ・マールーフ氏は、「この国は今、そのような論争の的になるような提案を必要としていない」と述べた。

同氏は、レバノン軍団と自由愛国運動との間では調整が行われており、「比例代表制導入の選挙法案と、レバノンを一つの選挙区として扱うことを拒否する」と述べた。

自由愛国運動所属の国会議員であるマリオ・アウン氏は、「前回の選挙は現行選挙法に基づいて行われ、その有用性が証明された。我々が、その現行法における抜け穴を修復することに賛成しているにもかかわらず、レバノンを一つの選挙区にする」ことへの拒否を強調した。

レバノン国会の副議長で、合同委員会審議では委員長を務めるエリエ・フェルズリ副議長は、次のように述べた。「委員会はいくつかの選挙関連法案を抱えており、論争が一つの法案に限定されているわけではない。我々が法律の可決なしに会期終了日を迎えることのないように、法律について早期に合意するのがよい」

しかし、レバノン女性研究者協会のメンバーでもあるモナ・ファバド博士は、救済戦略は「憲法の枠外にある違法兵器、つまりヒズボラの兵器の問題には対応していない」と述べた。

ファバド氏はアラブニュースの取材に対し、次のように述べた。「私たちは、独自の国境と軍隊を持つ一つの国だ。2006年以降、ヒズボラは、南部からイスラエルに向けて一度も弾丸を発射していない。果たして私たちは、店を閉めずに開けておき、あちこちの戦闘のためにそれを使用できるようにしておくべきなのか?その後、ヒズボラがレジスタンスの名の下に、私たちを支配するためにやって来くるというようなことが、どうしたら可能になると言うのか?」

ファバド氏はこうも付け加えた。「この救済戦略が国会に対し、議会を選ぶことにより憲法を施行するよう求めることをどうしたらできるというのか?現在の国会はもともと憲法違反、違法なのか?また、選挙が武器の(脅威の)下で行われることがどうしたら可能になるのか?」

「私は、現在起こっていることが、国会と文民部隊との衝突の過程であることを危惧している」

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