• 新政権の閣僚たちがリヤドから旅客機で到着したとき、テロ攻撃が発生した

• 首相とサウジ大使は、大統領宮殿に無事に送り届けられた

サイード・アル・バタティ

ムカッラー：テロリストたちは12月30日、アデン空港での破壊的な攻撃で、発足間もないイエメンの民主政権に宣戦布告をした。このとき、新政権の閣僚たちは、リヤドから旅客機でアデンに到着したばかりだった。

乗客たちがその旅客機から降りている間に、空港本館のすぐ外で発生した一連の爆発で、少なくとも27人が死亡し、40人が負傷した。

地元治安当局筋は、空港ビルに向けて、迫撃砲3発が発射されたと述べた。そして、イエメンのムアンマル・アル・アリャニ情報大臣は、このテロ攻撃を実行したとして、イランから支援を受けているフーシ派を非難した。

この爆発の後、装甲車両からの激しい発砲があり、事件現場から煙と粉塵が立ち上った。

地元政府関係者と、新政権を出迎えるために待っていた支持者たちで、空港本館は混み合っていた。「死亡者と負傷者の大半は、民間人でした」と、ある地元医療関係者はアラブニュースに語った。

マイーン・アブドゥルマリク首相をはじめとする閣僚たちは、モハメド・アル・ジェイバー駐イエメンサウジ大使とともに、アデン市のマーシェク大統領宮殿に無事送り届けられた。

30日当日の事件後、アラブ連合軍の報道官のトゥルキ・アル・マルキ大佐は、同宮殿を狙って、爆発物を搭載し、フーシ派武装勢力のものとされるドローンを、同軍が撃墜したと発表した。

「私たちと政権の閣僚たちは、暫定首都のアデンにおり、全員が無事です」と、マイーン首相は同宮殿からツイートした。「アデン空港を狙った卑劣なテロ行動は、イエメン国家とその偉大な国民に対して仕掛けられたクーデターの一部です」

「このような行為は、このクーデターが終え、国家と安定を取り戻すために、責務を果たさなければならないという私たちの決意を高めるだけです」

政府と分離独立派の南部暫定評議会の仲介に、サウジが1年以上熱心に取り組んだ後、イエメンに駐留するサウジ主導の連合軍は、今月新たな連立政権を発表した。

リヤド合意の最終的な内容を実行し、数カ月間続いた政治論争と軍事衝突を終らせるために、この新政権はアデンに戻った。

アル・ジェイバー駐イエメンサウジ大使は、テロリストたちが新政権発足によって生み出された積極的な雰囲気と、リヤド合意の完全実施をぶち壊そうとしていると語った。「アデン空港到着早々のイエメン政権を狙うことは、全てのイエメン国民と、その安全、安定、日常生活を脅かすことを狙った卑劣なテロ行為です」と、同大使は語った。リヤド合意の実行、イエメン政権の発足、イエメン国民に尽くす職務の開始が軌道に乗り出した結果に対して、死と破壊の創造者たちがどれ程落胆し、混乱しているのかということを、このテロ行為は明らかにしているのです」

マーティン・グリフィス国連事務総長イエメン担当特使もまた、このテロ攻撃を非難した。「内閣には、今後の困難な課題に直面しても、力を発揮していただきたいものです」と、同特使は語った。「この容認できない暴力行為は、イエメンを平和への道に至急戻すことがいかに大切か、ということを思い起こさせる悲しい出来事となっています」

1/2 Griffiths: I strongly condemn the attack at #Aden airport upon the Cabinet's arrival & the killing and injury of many innocent civilians. My sincere condolences and solidarity to all who lost loved ones.

— @OSE_Yemen (@OSE_Yemen) December 30, 2020

マイケル・アーロン駐イエメン国連大使は、次のように語った。「新政権の空港到着と一致するようにタイミングが計られたアデン空港での卑劣なテロ攻撃、共に前進することを選択したイエメン人たちに、殺戮と混乱をもたらし、苦しみを引き起こした卑劣な試みを、私は非難します」

湾岸協力理事会（GCC）の事務局長と、クウェート外務省も、このテロ攻撃を非難し、一方、エミレーツのアンワル・ガルガッシュ大臣は、この空港でのテロ攻撃を、「イエメンの平和と安定への期待」への攻撃だと述べた。