• 財務省によると、「国境なき緑」の各拠点にはヒズボラの工作員が配置されており、同武装組織の倉庫や弾薬トンネルの隠れ蓑となっている

ワシントン：16日に米国は、武装組織ヒズボラの手先だと非難を受けるレバノンの環境保護組織に制裁を科した。

財務省の外国資産管理局は、レバノンとイスラエルの間にある「ブルーライン」沿いのレバノン南部において「環境保護活動を装って活動しながら」ヒズボラを支援し、ヒズボラの隠れ蓑となっているとして、「国境なき緑（Green Without Borders）」とその指導者であるゾウハー・ナフリ氏を制裁対象に指定した。

財務省によると、「国境なき緑」の各拠点にはヒズボラの工作員が配置されており、同武装組織の倉庫や弾薬トンネルの隠れ蓑となっている。各拠点で働く者たちは、国連がアクセス権を有する地域にレバノン国内の国連平和維持隊が到達するのを妨げてきたとされている。

「国境なき緑」は2013年に設立された非政府組織。同組織は、目的はレバノンの緑地保護と植樹だとしている。

「我々は誰の手先でもない」と、ナフリ氏は1月にAP通信に述べた。「我々は環境保護協会として全ての人々のために働いており、政治との関わりは持たない」

マシュー・ミラー国務省報道官は、米国は「レバノン、イスラエル、そして世界中でのテロ攻撃への資金面およびその他の支援を阻止し、妨げるための取り組みの一環として」措置を講じたと述べた。

財務省のテロおよび金融情報担当次官であるブライアン・E・ネルソン氏は、ヒズボラによる「偽りの環境保護主義で安定を揺るがすテロ活動を覆い隠そうとする皮肉な企て」を、米国は拒絶すると述べた。

AP