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圧迫されているガザでは、木が少なく、木こりの仕事が減っている

ガザ地区北部のジャバリヤの町にある伝統的な木炭の生産地で、チェーンソーを使って木を切るパレスチナ人男性。(AP通信)
ガザ地区北部のジャバリヤの町にある伝統的な木炭の生産地で、チェーンソーを使って木を切るパレスチナ人男性。(AP通信)
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16 Jan 2021 03:01:37 GMT9
16 Jan 2021 03:01:37 GMT9
  • さらに近年では、2007年にハマスがパレスチナ自治政府からガザ地区の支配権を奪取した後、ガザはイスラエルとエジプトによる封鎖に苦しんでいる。

ガザ市:車にチェーンソーを積んだアーメド・アブデラル氏は、木を切り倒したり、果樹園を再生したり、建築のために更地にしたい人がいないか、ガザ市を尋ねて回っている。

アブデラル氏は、パレスチナの領土に残る数少ない木こりの1人だ。父から木こりの技術を学んだ彼は、需要が少なくなってきている伝統的な仕事でどうにか生計を立てようと奮闘している。

イスラエル、エジプト、地中海の間に挟まれたこのパレスチナ人居住地では、仕事の機会がほとんどなく、同様に緑地も少ない。急速な人口増加 (200万人以上が360平方キロメートルの区画に詰め込まれている) により、耕地が犠牲にされている。

イスラエルはガザとの国境沿いに300メートルの緩衝地帯を維持している。2000年初頭の第二次パレスチナ人蜂起の最盛期には、イスラエル軍のブルドーザーが国境地域にある広大なかんきつ類の林を破壊した。

さらに近年では、2007年にハマスがパレスチナ自治政府からガザ地区の支配権を奪取した後、ガザはイスラエルとエジプトによる封鎖に苦しんでいる。イスラエルは、ハマスが武器を強化するのを防ぐためにこの規制が必要だと述べている。パレスチナ自治政府(PA)がヨルダン川西岸地区を支配している。

この封鎖、そしてハマスとPAの対立は、ガザのエネルギー部門を弱体化させている。 その結果、ガザの住民には、8時間点灯、その後8時間停電が続くというローテーションで電力が供給されている。ここに、アブデラル氏のような木こりたちは仕事のチャンスを見つけている。

電力供給の不安定さが、冬の木材需要を押し上げているのだ。そのため、アブデラル氏をはじめとするガザの木こりたちは、薪を購入する従来の買い手や、薪ストーブでパンを焼く農村地域の住民、薪ストーブの近くでアラビアコーヒーのポットを保温しておく部族評議会などの顧客を増やしたいと考えている。
アブデラル氏のお気に入りの顧客の中には、地面を掘って作られたオーブンで料理を作る小さな厨房もある。

これらの穴のオーブンでは木材が炭になるまで燃やされ、それから鶏肉、子羊の肩肉、すね肉が投入され何時間も調理される。この調理法は人気が出てきており、オリーブや柑橘類の木の丸太もガザ市東部の焼却場に運ばれ、そこで炭にされている。

何十年もの間炭を焼く仕事をしてきたアブ・アシュラフ・アル・ハッタブ氏によると、地元の木材の供給量が減少し、人々が安価な輸入炭に目を向け始めたため、ここ数年、この仕事は減少しているという。

ムハナド・アーメド氏は自身のギフト店で環境に優しい商品を提供したいと望んでいる。アーメド氏は、他の店で見られる過剰な量のプラスチックを減らしたいと述べる。そのため、彼は丸太を購入し、それを木彫りにしている。

AP通信

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