
ラマッラー:パレスチナの首相は月曜日、欧州連合(EU)に対し、今年中に予定されている選挙への監視団派遣を要請した。具体的にはイスラエルが占領する東エルサレムでの監視を依頼するものだ。
パレスチナのマフムード・アッバース大統領は金曜日、5月22日に国会議員選挙、7月31日に大統領選挙を行う政令にサインした。これはパレスチナでは15年ぶりの選挙となる。
週例閣議を前に、ムハンマド・シュタイエ首相はEUに対し「国際監視団を派遣して、主にエルサレムでの選挙手続を支援する準備を」と要請した。
イスラエルは1967年の6日戦争の後、国際社会の大部分の目を引くことなく東エルサレムを併合した。国際社会の認識では、この土地はパレスチナ人の領土だが、占領されていると考えられている。
イスラエルは占領している西岸地区とエルサレムでのパレスチナ自治政府のあらゆる活動を禁じている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相によれば、エルサレムはイスラエルの「不可分の首都」とされる。
イスラエルが東エルサレムでのパレスチナの選挙に関する活動を許可する兆候は無い。
「イスラエルに対し公式に、エルサレムのパレスチナ人が選挙に参加するのを許可するよう要請する」とシュタイエ首相は強調した。
EUは金曜日、アッバース氏の選挙実施決定を歓迎し、イスラエルに対し、東エルサレムを含む「パレスチナ全領土で選挙が行われるよう対処すること」を強く要請すると発表した。
パレスチナの選挙は、暫定自治政府を指揮するアッバース氏のファタハ党と、長年のライバルであり、ガザを支配するイスラム政党ハマスの関係改善の中、予定が決まった。
2005年のパレスチナ大統領選挙ではアッバース氏が62パーセントの支持を集め、故ヤセル・アラファト氏と交代した。
2006年の前回パレスチナ国会議員選挙では、ハマスが予想に反し地滑り的勝利を収めた。
これらの選挙で短期間は統一政権ができたものの、2007年にはガザ地区で2派閥の血みどろの戦いが勃発し、最終的にハマスがガザを支配するに至っている。
AFP