
モハメド・アブ・ザイド
カイロ:アレキサンドリア西部のタボシリス・マグナ神殿にて、同地で活動してきたキャスリーン・マルティネス氏がいるサントドミンゴ大学のエジプト・ドミニカ調査団が、石に彫られた埋葬物16品を発見した。
今回調査では、保存状態の悪いミイラがいくつか発見されたが、それでもグレコ・ローマ時代のミイラ化の特徴を浮き彫りにするものだったという。
死者があの世で話すことができるようにするための特別な儀式の一環として、ミイラの口の中にには、舌の形をした金箔のお守りが置かれていた。
マルティネス氏によると、最も重要な発見は、巻物の痕跡とカルトナージュの層の一部を保存していた2体のミイラだったという。
1体にはあの世を司る神オシリスを描いた金箔の一部が残っており、もう1体は額に角とコブラで飾られたアテフの王冠を着けていた。胸部には、神ホルスの象徴である鷹の頭をあしらった幅広の首飾りを着けていた。
アレクサンドリア考古学局のカレド・アブ・アル=ハムド事務局長は、同調査団は今季いくつかの考古学的発見をしており、中でも重要なのは女性のための葬儀用マスク、8つの金片、古代までさかのぼる8つの大理石マスクだと述べた。
過去10年間にわたる同調査団の発見により、女王クレオパトラ7世の名前と肖像を冠したコインが見つかったタボシリス・マグナ神殿に対する一般的な認識が変化した。
神殿の基礎部のパネルは、プトレマイオス4世が建設したことを示唆している。