
アンジェロス・アル アタナソプーロス
アテネ: ギリシャは、主にイエメンのイランが支持するフーシ派による国内の重要なインフラを標的としたミサイル攻撃に対する防空能力を向上させるため、サウジアラビアにパトリオット対ミサイルの部隊を駐留させる可能性を検討している。
ニコス・デンディアス外相はギリシャ議会の外交・防衛委員会において、パトリオットミサイルがサウジアラビアに設置される間、ギリシャ軍の部隊がサウジアラビアに駐留することを可能にする地位協定について、両国が近く署名する可能性があると述べた。
デンディアス外相は、パトリオットミサイルは攻撃型システムではなく、防衛システムだと主張し、地位協定締結に向け近々リヤドを訪問する意向を示した。
デンディアス外相は、2020年1月にサウジアラビアの外相を務めるファイサル・ビン・ファルハン王子がアテネを訪問した際に、パトリオットミサイルの輸送と二国間防衛関係の強化について議論していた。
パトリオットミサイルの輸送は新型コロナウイルスのパンデミックの影響により遅れたものの、両国は今月初めにアテネで開催されたフィリア・フォーラムの際に輸送を迅速化する方法について議論した、とデンディアス外相は述べた。
東地中海地域におけるトルコの強硬な政策により、ギリシャはサウジアラビアやUAEなどのアラブ諸国と外交的にも軍事的にも積極的に関わらざるを得なくなっている。
ギリシャとUAEは11月、共通の脅威から国を守るため相互防衛条約に署名し、両国は合同軍事訓練を実施してきた。
サウジアラビアとアテネの間でパトリオットミサイルの輸送に関する議論が、前ギリシャ政府の最終日に開始された。
計画では、約40人のギリシャ軍将校がパトリオットミサイルの部隊に配属される。サウジアラビアはミサイルの輸送費とミサイルのアップグレードの費用を負担する。
パトリオットミサイルは、世界で最も優れた対ミサイルシステムの一つと考えられている。ミサイルレーダーは最大170kmの捜索範囲を持ち、最大150kmの範囲で目標を迎撃することができる。