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パレスチナ自治政府のアッバス大統領、パレスチナ人キリスト教徒に最低7議席を割当て

ヨルダン川西岸の聖書ゆかりの町ベツレヘムにある降誕教会を訪れるキリスト教徒の観光客。(AFP)
ヨルダン川西岸の聖書ゆかりの町ベツレヘムにある降誕教会を訪れるキリスト教徒の観光客。(AFP)
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22 Feb 2021 12:02:35 GMT9
22 Feb 2021 12:02:35 GMT9
  • 主要なキリスト教関係者たちは議席増に歓迎の意を表明

ダウド・クッタブ

アンマン:パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス大統領は21日、パレスチナ人キリスト教徒に最低7議席を保証する大統領令に署名した。占領地区のパレスチナ人は比例代表制による選挙で132人の議員を選出する予定だ。

ベラ・バブーン元ベツレヘム市長はアラブニュースの取材に対し、新しい立法評議会は、パレスチナ社会の多様性を反映して複数のパレスチナ人のグループの代表を含める必要があるとして、「次の選挙で選出される評議会は、パレスチナの国としての経験をできるだけ幅広く反映し、女性とキリスト教徒を含むパレスチナ社会の全体を代表しなければなりません」とコメントした。

パレスチナのキリスト教関連大統領高等委員会のラムジ・クーリー委員長はこの決定を歓迎し、上限のない割り当てはこれが初めてであると指摘した。

「この法令による最低7議席の義務付けは、あらゆる層のパレスチナ人に最低割当数よりも多くの議員を当選させる目標に向けて競争するチャンスを与えるもので、好ましい決定です」とクーリー委員長はアラブニュースに語った。

エルサレム・セバスティア地区のギリシャ正教会のアタラ・ハンナ大司教は、パレスチナ人全体がこの決定を歓迎する、とアラブニュースに話している。

「私たちは、新たなパレスチナ立法評議会が幅広く新しい血を取り入れること、また資格と能力に基づいて選ばれることを望んでいます。」

パレスチナ聖書協会のナシャット・フィルモン理事長も、キリスト教揺籃の地におけるパレスチナ人キリスト教徒の存在を反映する議席が保証されるのは良いことだ、と語っている。

「私は、立法評議会の議員たちに、パレスチナにおけるキリスト教の歴史を示す石作りの遺跡だけでなく、今を生きている礎石、パレスチナのキリスト教徒たちに焦点を当ててもらいたいと願っています」とフィルモン理事長はアラブニュースに語った。

キリスト教学校の元校長で、アル・クドゥス紙の有力コラムニストであるイブラヒム・デーベス氏は、アラブニュースに対し、選ばれる議員たちは、ヘイトスピーチ対策に具体的に行動することが求められる、と指摘する。

「パレスチナのキリスト教徒たちは、あらゆる面で個人的および宗教的迫害に直面しており、新たに選出される評議会にとって、私たちの社会の中にいる、仲間である同じパレスチナ人にヘイトスピーチを浴びせたり宗教的偏見をぶつける過激分子にストップをかけられる法案を起草することが重要な仕事になります」とデーベス氏は語った 。

パレスチナ立法評議会のバーナード・サベラ元議員も大統領の決定を歓迎し、「私たちの経験では、パレスチナの有権者はパレスチナ人全体という単位ではなく地域に基づいて投票する傾向があるので、今回の決定は素晴らしいと思います」と語っている。

サベラ元議員は、不成功に終わったこれまでの経験から、「私たちのニーズに対応する、新しいビジョンと全体的な計画を持たなければなりません。宗教ではなく、国を代表する議員が必要なのです」と付け加えた。

さらに、サベラ元議員は次のように語った。「私たちは政治的な岐路に立っており、1950年代、1960年代、1970年代の考え方では生きていくことはできません。私はイデオロギーを尊重していますが、パレスチナの大義への国際的な支援を復活させ、地域および国際的な現実に向き合おうとしない論議はもう止めなければなりません。代わりに私たちが必要としているのは、この地域における私たちの存在をより堅固なものにするよう努力すること、私たちの土地に留まるための努力を支援してくれる私たちの国のために働くことなのです。」

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