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国連の専門家、ヨルダン川西岸地区でのイスラエルの「ハラスメント」を非難

イスラエル軍のフェンスに囲まれて飛び地になっているパレスチナのガリブさん一家の自宅を上空から見た様子。7月、エルサレムの北にありパレスチナ人村ベイト・イザに隣接するユダヤ人入植地ギヴォン・ハハダシャ。(AFP)
イスラエル軍のフェンスに囲まれて飛び地になっているパレスチナのガリブさん一家の自宅を上空から見た様子。7月、エルサレムの北にありパレスチナ人村ベイト・イザに隣接するユダヤ人入植地ギヴォン・ハハダシャ。(AFP)
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03 Aug 2022 07:08:32 GMT9
03 Aug 2022 07:08:32 GMT9
  • 特別報告者らは、このようなハラスメントはやめるべきだと主張し、住民が強制退去の危機に晒されていると述べた
  • ヘブロン近郊の農業地域マサファー・ヤッタ(射撃場418)の裁判は、イスラエルにとって最も長く続いている法廷闘争の一つだ

ジュネーヴ:国連の専門家らは火曜日、占領下のヨルダン川西岸地区にありイスラエルの軍事区域があるマサファー・ヤッタ村で、イスラエルが人権擁護者や人道支援者に対して「ハラスメント」を行っていると非難した。

特別報告者らは、このようなハラスメントはやめるべきだと主張し、住民が強制退去の危機に晒されていると述べた。

4人の特別報告者は共同声明で次のように述べた。「イスラエル当局は際限なく尊大に振る舞っている。深刻な人権侵害に直面するマサファー・ヤッタ住民の支援・保護に取り組む人権擁護者や人道支援者にまでハラスメントを行っているのだ」

「これは人権と国際人道法に対する直接攻撃である(…)権力の濫用を免責することが濫用する権力を助長するという事実を裏付けるものでもある」

ヘブロン近郊の農業地域マサファー・ヤッタ(射撃場418)の裁判は、イスラエルにとって最も長く続いている法廷闘争の一つだ

1980年代初頭、イスラエル軍はこの30平方キロメートル(12平方マイル)の領域を軍事制限区域にすると宣言し、無人にする必要があると主張した。

8ヶ村の住民は、イスラエル政府からの立ち退き要求に対し約20年にわたる裁判を戦った。

しかし今年5月、イスラエル高等裁判所は軍事訓練区域のために村の住民を退去させることを認めた。

特別報告者らは、「この判決が意味する悲劇は今や明らかだ。マサファー・ヤッタのパレスチナ人住民約1200人が恣意的な強制退去の脅威に無防備に晒されているのだ」と述べている。彼らは国連を代表して発言しているのではないが、調査結果を国連に報告することが義務付けられている。

今回の声明を執筆した特別報告者らは、パレスチナ被占領地における人権、国内避難民、適切な住居、人権擁護者の状況をそれぞれ担当している。

彼らは声明において、イスラエル軍がマサファー・ヤッタにおいて人権擁護者や人道支援者に対して「ハラスメント」を行っていることに不快感を表明している。

「彼らは検問所で数時間の足止めや拘束を受け、身分証明書や自動車を没収されている。それらは多くの場合、進入禁止の軍事区域に許可なく立ち入ったことを理由に行われている」と声明は述べている。

特別報告者らは、著名な人権擁護者で、「南ヘブロン丘陵への不法な入植に対する平和的抵抗に取り組んでいる」活動家グループ「Youth of Sumud(スムッドの青年)」のメンバーであるサミ・フレイニ氏に特別な関心を寄せている。

特別報告者らによると、同氏は6月28日にマサファー・ヤッタの検問所で逮捕され軍によって数時間拘束されたと伝えられている。

「同氏は現在、2021年1月8日に平和的なデモに参加した後にイスラエル兵を妨害・暴行し進入禁止の軍事区域に立ち入った容疑でオフェル軍事裁判所で裁判を受けている」

フレイニ氏を担当するリハム・ナスラ弁護士によると、弁護団は「何百もの写真と動画」を提示して同氏への容疑を晴らそうとした。「抗議活動中にフレイニ氏の近くにいた活動家5人が、同氏がどの時点でも暴力行為を行っていなかったことを証言した」と、同弁護士はAFPに向けた声明の中で述べている。

イスラエル軍と同国外務省は、国連の特別報告者による声明に対して今のところコメントしていない。

イスラエル軍はAFPに対し、フレイニ氏は「兵士らに対する暴力的なデモに参加し、他のデモ参加者に対して治安部隊への暴力を煽ったとして訴えられている」と述べた。

AP

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