
フランチェスコ・ボンガッラ
ローマ:3月5日から8日に予定されているローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇のイラク訪問は、同国に住む50万人近くのキリスト教徒にとって「比類のないイベント」になる、とイラクのカルデア派カトリック教会の最高指導者、ルイス・ラファエル・サコ枢機卿はイタリアの新聞コリエーレ・デラ・セラに語った。
「何十年もの間、私たちは教皇がイラクに来られるのを待っていました。何年にもわたる暗い日々の中で、私たちはご訪問を心の底から必要としていました」と枢機卿は述べている。サコ枢機卿の家族はイラクの都市モスルの出身で、2018年にフランシスコ教皇が彼を枢機卿に任命したことは、イラクのキリスト教徒へのバチカンからの感謝の表れと見なされている。
「教皇のイラクご訪問は、イラクだけでも、キリスト教徒のコミュニティだけでもなく、中東地域全体に希望のシグナルを送るものです。」
何十年にもわたる戦争と苦しみの後、「教皇のもたらす平和と兄弟愛のメッセージは、この上なく大きな意味を持っています。教皇は私たちに、宗教は人々を分裂させるものではなく、まったく逆に、団結させることができるのだと伝えるためにイラクを訪れるのです」とサコ枢機卿は語っている。
「宗教は、神と信仰において人々が共通の枠組みを見つけるのに役立つものです。市民同士が共存しにくくなるような傾向は、もう終わりにしなければなりません」と枢機卿は付け加えた。「教皇のイラクご訪問は、私たち皆が兄弟であり、神の子供であると私たちに告げるためなのです。」
サコ枢機卿はまた、イラク訪問中に教皇の身に危険があるとは思わないと述べた。「万全の安全対策を講じていますし、イスラム国(IS)は弱体化しています」とのことである。