
シリア カミシュリ:クルド側治安当局筋及びイギリスに拠点を置く監視団のメンバーによると、月曜日、クルド人が多数を占めるシリア東北部の町カミシュリの3か所で同時に爆発が起き、少なくとも民間人6人が犠牲になった。
爆発後犯行声明などは出ていないが、爆発が起きたのはISが同じ町の司祭殺害に関する犯行声明を出したまさにその日である。
カミシュリではAFP記者が黒焦げになった車や爆発現場から上がる煙を目撃している。消防士らが爆発により生じた炎の消火にあたり、救急隊員らが現場から犠牲者を運び出した。
シリア国内情報筋から情報を得ているシリア人権監視団メンバーによると、市場と学校近くで2台の車と爆発物を仕掛けられたオートバイが爆発した。
イギリスに拠点を置く監視団メンバーによるとこの同時多発的な爆発で20人以上が負傷した。爆発はISがカミシュリのアメリカ人カトリック司祭殺害の犯行声明を出したのに引き続いて起こった。
監視団によると、司祭とその父親は修復中の教会を視察するためデリゾール県東部に向かっていたところを銃撃され死亡した。
シリアのクルド人武装勢力はアメリカの支援を受けてISと闘い、3月にわずかに残ったIS支配地から過激派を掃討した。
しかしIS側はそれ以降もシリア北部、東部で必死の襲撃を繰り返し行っている。
7月、カミシュリでトラックが爆発、44人が死亡する大規模爆発がありISが犯行声明を出した。
10月9日にはトルコがクルド人武装勢力に対して越境攻撃を仕掛けた。これにより多数のIS兵がクルド側収容所から逃亡するのでは、との恐れが高まった。
その後不安定ながらもトルコとロシアの間に停戦合意が成立したことがクルド側の攻撃への一定の歯止めとなり、クルド人勢力はカミシュリを除くトルコ国境地帯から撤退していた。
AFP