

モハメド・アブ・ザイド
カイロ:カイロ:エジプトのアブドルファッターフ・アッ=シーシー大統領は、エチオピアが建設中の数十億ドルのダム建設問題の行き詰まりを打開するため、隣国の勧めに応じて、土曜日、オマル・バシール前大統領政権転覆以降初めてスーダンを訪問した。
ハルツームでのスーダン主権評議会の アブデル・ファッターハ・ブルハン議長との会談で、アッ=シーシー大統領は、スーダンの安全と安定はエジプトの安全と安定に不可欠なものであるとの確固たる信念を示した。
エジプト大統領府の声明では、ダム協議の現在の段階では両国間の最高レベルの調整が必要、とのアッ=シーシー大統領とブルハン議長の合意が反映された。
声明では、ダム問題の仲介にアフリカ連合、米国、EU、国連のそれぞれの代表による国際カルテットを結成するというスーダンの提案をエジプトが支持したとされる。
アッ=シーシー大統領とブルハン議長は、ブルーナイルの資源を独占することを目的とした一方的な措置を拒否することで合意した。
両首脳は、あらゆるレベルで二国間関係を強化する方法について協議した。また、共通の関心事である地域的・国際的な問題、特にスーダンとエチオピア国境地域の状況の進展や、最近のスーダン中央政府がエチオピアとの国境を接する同国東側の州に国家主権を拡大する動きについても協議した。
両者はまた、アフリカの角と東アフリカの動向についても議論した。エジプト大統領府によれば、今回の議論では、大陸全体が直面している課題に立ち向かうためのアフリカの能力強化を確実なものにするという問題に対処する方法についての相互理解を反映したものであった。
ブルハン議長は、様々な危機の波及に直面しているスーダンを支援し、米国のテロ支援国リストからスーダンを外すことに貢献したエジプトの取り組みを高く評価した。
ブルハン議長はまた、エジプトとスーダンの共同プロジェクトを活性化し、特に政治・経済・安全保障・軍事レベルでの協力の見通しを高めることへのスーダンの抱負と熱意を肯定した。
アッ=シーシー大統領は、エジプトがスーダンの政府と人々を継続的に支持し、両国の利益のために相互尊重と協力に基づく戦略的パートナーシップを強化する方法での二国間関係の改善への関心を示した。
直近では、両国間でハイレベルな外交・軍事活動が行われている。
スーダンのマリアム・アル=マハディ外相は火曜日、カイロでアッ=シーシー大統領とエジプトのカウンターパートであるサーミフ・シュクリー外相と会談している。
エジプト軍のモハメド・ファリド参謀長は2日間のハルツーム訪問を終え、軍事訓練と協調の分野での協力に関する協定に署名した。
金曜日、国連は、エチオピアがスーダン国境から15キロ離れた場所に50億ドルの費用をかけて建設している大エチオピア再生ダム (GERD)を巡る、エジプト、スーダン、エチオピアの間の交渉を前進させるための支援を申し出た。
ロイター通信によると、金曜日に国連のアントニオ・グテーレス事務総長との電話会談で、シュクリー外相は、「真剣かつ効果的な交渉プロセスを開始する必要性を強調した」と述べ、この夏に予想される第2回目の貯水開始前にダムをめぐる交渉を開始する必要性を強調した。
ナイル川の水を使用するあらゆる権利を持つと主張するエチオピアは、エジプトとスーダンから水力発電ダムの運営に関する法的拘束力のある合意を得られなかった後、昨年の夏にはダムの背後にある貯水池への貯水を開始している。
スーダンが、ダムが洪水のリスクを高め、また同国のナイル川のダムの安全な運用が影響を受けることを恐れる一方で、水不足のエジプトはナイル川からの水の供給が打撃を受けることを恐れている。
プロジェクトをめぐる何年にもわたる外交協議は、何度も膠着状態に陥っている。