
アラブニュース
ロンドン:報道によるとイラン当局は、イスラム教に改宗させる為に少数派のバハーイー教に属する子供達を特定するよう教師達に命じたとされる。
マーザンダラーン地方北部の街、サーリーから流出した文書が、「大衆や個人での集会」の「厳格な」管理を含む、既に世界で最も迫害されている宗教的少数派の一つであるバハーイー教徒達への「徹底的な管理」が強化される計画の存在を当局に示している。
おそらく街の民族・宗派・宗教委員会によって作成され、イランの人権擁護連盟と国際人権連盟によって入手されたと思われる同文書では、キリスト教徒を含む「(バハーイー教徒の子供たちを)イスラム教に育てあげる」ことを中核とする指令と共に、様々な宗教団体に対する一連の措置を強調している。
委員会はハッサン・ロウハニ大統領が議長を務める、イランの国家安全保障会議の後援の下で運営されている。
国連のバハーイー国際団体の代表であるDiane Ala’i氏は、軍や警察などの機関に渡されるはずであったこの文書は、ほぼ確実に「最高レベルの国家政府機関から来たものです」と述べた。
文書の存在は「バハーイー教に関する似たような会合や指示がイラン各地でなされている事を示唆しています」と彼女は付け加えた。「子供達の信仰を変える明らかな計画というのは腹立たしい人権侵害です」
推定600万人の信者がいるバハーイー教は19世紀にイランで発祥した。約35万人のバハーイー教徒がイランに住んでおり、それによりイランでは国内最大の宗教的少数派となっている。
イランの1979年の革命以来、数百人が処刑され、さらに多くの人々が逃げる事を余儀なくされたと国連は語る。 バハーイー教徒達の信仰は宗教的権力層からは異端だと見なされている。
信仰者達に対する組織的な攻撃はよくある話だ。 多くの人々が雇用や大学教育の禁止、無作為な拘束に直面し、彼ら所有の建物を傷付けられ、さらには発火物を投げ込まれる事さえあった。
政権によって明らかに公認の下、数十億ドル相当の土地と財産が同団体の信者達から押収されたと国連は見積もっている。
昨年、バハーイー教はもはやイラン国家によって認められた宗教ではないとの決定もされた。
「バハーイー教徒達は信仰による迫害はされてはいないという政府からの変わらない主張にもかかわらず、イラン当局は再度その真の意図を明らかにしました」とAla’i氏は述べた。
「この新事実は、政府が更に悪意ある行動の前に厳しい措置で少数派を監視してきたという、歴史上の事例をひときわ連想させます」