
トリポリ:リビア東部勢力のハリファ・ハフタル司令官に忠誠を誓う部隊は14日、リビア南部でダーイシュの最高幹部を逮捕したと発表した。
ハフタル氏のアフマド・メスマリ報道官が出した声明によると、東部に拠点を置くハフタル司令官の部隊は、リビアで「最も有名な」ダーイシュの「指導者」で、 Abu Omarの名で通っているMohamed Miloud Mohamedを標的にした、南部の砂漠の町ウバリでの作戦を指揮し、逮捕に至ったという。
Abu Omarは、ダーイシュが2015年にリビア中部の港湾都市シルトを支配したときの、同国のダーイシュの最高指導者の一人だった。同声明は補足した。
ダーイシュはシルトを拠点にし、戦闘員を訓練し、攻撃を指揮した。隣国チュニジアで多数の外国人観光客が殺害された事件もそれに含まれる。2016年にダーイシュがこの街から追放される前のことだ。
2011年、NATOが支援した蜂起で独裁者ムアマル・カダフィが失脚し、殺害された後、リビア国内で混乱が広がる中、ダーイシュは同国に足場を固めた。
メスマリ報道官の声明によると、「危険なテロリスト」と呼ばれるAbu Omarは、昨年9月にハフタル氏を支持する軍によって殺害された、リビアのダーイシュのトップAbu Moaz Al-Iraqiと「親密な関係」にあった。
同声明の補足によると、Abu Omarは、2015年に起きたイタリア人技術者4人の誘拐事件でも告発されている。彼らは、400万ユーロ(480万ドル)と推定される身代金が支払われた後、解放された。
カダフィ政権崩壊後の政治的危機により、石油の豊富なリビアの政治勢力は東西に分裂、保安機構は崩壊、ダーイシュのような過激派組織がはびこるのに好適な土壌が作られた。
ダーイシュは、シルトから追放された後、リビアでは著しく弱体化したが、ダーイシュのメンバーは砂漠に引きこもったり、地中海沿岸の人々の中に溶け込んだりした。
統一政府樹立のために国連はリビア東部と西部の対話を支援し、新たな暫定政府が最近承認された。15日に宣誓が行われる予定になっている。
AFP