
ラマッラ―パレスチナの選挙担当官は4日、来月、パレスチナで15年ぶりに実施される議会選挙に出馬する36人の候補者リストが承認されたと発表した。
この投票は7月31日に行われる大統領選挙に先立つもので、支配力のあるパレスチナの運動体であるファタハの世俗主義者とハマスのイスラム主義者が、パレスチナ自治のための国際的支援を加速させるために行う試みのひとつとなっている。
各選挙団体は、5月22日の議会選挙に向けて、各自の候補者リストを3月31日までに提出する必要があった。
それぞれのリストに掲載されている個人名は6日に公開されることになっているが、パレスチナの選挙員会は自らのウェブサイト上で、36団体すべての申請が承認されたと発表した。
マフムード・アッバース大統領のファタハ派は、イスラエルが占領しているヨルダン川西岸におけるパレスチナ自治政府を支配する勢力で、イスラエルが封鎖するガザ地区で2007年から勢力を維持しているハマスと同様、今回の選挙に出馬することにしている。
ファタハは現在、パレスチナ人のカリスマである故ヤーセル・アラファートの甥のナセル・アルキドワ氏が率いるフリーダム(自由)のリストを含む反体制派からの挑戦に直面している。
フリーダムは、支持者から“パレスチナのマンデラ”と呼ばれている著名指導者のマルワン・バルグーティ氏の支援を受けてきた。
バルグーティ氏は、2000年から05年にかけてのパレスチナの第2次インティファーダ(蜂起)の間に破壊的な攻撃行動を組織化したとして、イスラエルで複数の終身刑を受けて服役中。
アッバース政権の元ガザ担当治安責任者で、現在はアブダビに亡命中のモハメッド・ダーラン氏も、反体制派のリストの候補者を支持している。
パレスチナの元首相であり、世界銀行職員時代に不正と戦った経歴を持つサラーム・ファイヤード氏は、現政権側の候補者を支持している。
ファタハとハマスは、ヨルダン川西岸とガザ地区で投票を実施することについては同意したが、イスラエルが併合した東エルサレムでパレスチナ人が投票に参加できるかどうかについては不透明だ。
イスラエルは、エルサレムでのパレスチナ人によるすべての政治活動を禁じているが、パレスチナ人指導者は、エルサレムの東部地区が将来のパレスチナ人国家の首都になると主張し、同地区では投票が行われるべきだと要求している。
AFP