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死者が出たダルフールでの衝突に、国連は「愕然」

2019年9月23日、スーダンのハルツームにある司法省前の建物の隣で、ダルフールにおける殺戮の停止と平和のための安定を求める集会に参加するデモ隊。(ロイター通信)
2019年9月23日、スーダンのハルツームにある司法省前の建物の隣で、ダルフールにおける殺戮の停止と平和のための安定を求める集会に参加するデモ隊。(ロイター通信)
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10 Apr 2021 05:04:40 GMT9
10 Apr 2021 05:04:40 GMT9
  • 国連人権事務所は、「真の和解と恒久的な平和への道を開くため」、独立した公平で徹底的な調査を遅滞なく行うことを求めた。

ジュネーブ:国連は9日、スーダンの西ダルフール地域における暴力の再燃に「愕然」としたと述べ、流血に関わった全ての部族は武装解除すべきだと発表した。

国連人権事務所は、独立した調査を求め、虐待に関わったものは説明責任を負うべきだと付け加えた。

「スーダンの西ダルフールで、マサリット族と複数のアラブ系部族の間で最近暴力が再燃し、少なくとも87人が死亡、191人以上が負傷し、数千人が避難を余儀なくされていることに、我々は愕然としている」と、マルタ・ウルタド報道官がジュネーブで記者団に語った。

「また、被害者やその家族が繰り返し要求しているにも関わらず、今回の暴力や過去の暴力に対する説明責任が遅々として果たされていないことも憂慮している」。

死者数は大幅に増加しそうだ。

チャドと国境を接する地域の知事であるモハメド・アブダラ・ドウマ氏は8日、ハルツームでの記者会見で次のように述べた:「医療機関の報告によると、死者数は現在132人だ」。

マサリット族は主に農民で、他方のアラブ系部族は主に牧畜民であるため、土地や牧草地、水資源をめぐる争いが暴力と分断の根源になっていると、ウルタドは語った。

今回の暴力事件は4月3日に西ダルフール州の州都エル・ジュナイナで、暴漢がマサリット族の男性2人を射殺して発生したと、報道官は語った。これに対して、双方の武装勢力が駆り集められた。

4月5日の夕方までには、「エル・ジュナイナの通りでは、女性や子どもを含む数十人の遺体が散乱していました」と、ウルタドは語った。

「強力な治安部隊が町に駐留しているにもかかわらず、当局は衝突を止められませんでした」。

「ダルフールでの暴力に関わる全ての部族は武装解除しなければならず、国は秩序を維持し、法の支配を確保できなければなりません」。

国連人権事務所は、「真の和解と恒久的な平和への道を開くため」、独立した公平で徹底的な調査を遅滞なく行うことを求めた。

「我々は政府に対し、これらの調査に対する迅速で透明性のある効果的なフォローアップを確実に行うよう求めます。人権侵害の全責任者はその説明責任を負わなければなりません」と、ウルタドは述べた。

「これまでの体制が煽ってきた数十年に渡る民族紛争を経た今、双方の不満に対処しなければならないのです」。

広大なダルフール地方はこれまで、2003年に勃発した内戦で荒廃し、国連によると、約30万人の死者と250万人の避難民を出している。

AFP通信

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