
Hashem Balousha
ガザ市:布や木材、電気照明などの簡単な材料を使い、Ghadeerさん(41歳)はガザ市でランタンを作り、ラマダンのためのビジネスを営んでいる。このビジネスが、彼女の家族の主な収入源となった。
ラマダンの月は、ガザ南部のハーン・ユーニスに住むGhadeerさんにとって、良い収入源となっており、ランタンを製作しているほかの女性たちにとってもそれは同じで、景気の悪化という現実を踏まえても、家族の基本的な必要を満たすことができるようになっている。
Ghadeerさんは5年前、小規模な在宅プロジェクトを始め、失業中の夫のKhaled Sweidanさん(44歳)の助けを借りながら、手工芸品を作るという才能が、ラマダン・ランタンの製作を始めるドアを開いてくれたと考えている。
ハッジやウムラの時期、結婚式や休日など、宗教や地域の行事に関係するランタンやほかの手工芸品の製作は、家族の唯一の収入源となっている。
「金銭的な見返りは限られていて、家族の必要を何とか満たしています」とGhadeerさんは述べた。
「最初の頃は厚紙を使っていましたが、最近ではもっと質の良い原材料を使っていて、今後さらに発展することを夢見ています」
Ghadeerさんは自分が作った作品を見せる場所がなかったが、ソーシャルメディアのプラットフォームを使って商品を宣伝した。彼女は顧客や小売店主から受け取った称賛の声を光栄に思っており、さらには、ヨルダン川西岸地区やサウジアラビア、ヨルダンから購入の問い合わせのメッセージを受け取った。
Khaledさんは市場をモニターし、ニーズを研究し、顧客の要望について行きながら、形やサイズ、色、使われる布地の品質に関して、ランタンに改良を加えている。
「ランタンを買うことは、経済状況が良くないため、ガザの多くの人にとって重要ではありませんが、私たちは(売れ残った在庫が)蓄積されないよう、市場のニーズに合わせた数量を、熱心に製作しています」と彼は述べた。
夫婦は、自分たちの名前を付けたお店を出し、作品を展示することを夢見ており、作品を海外へ輸出する機会を望んでいる。
地元の統計では、ガザにおいて家族の家計を支える稼ぎ手となっている女性の割合は、2007年の7パーセントから、2020年の第1四半期までに25パーセントまで上昇した。
Hanan Al-Madhounさん(36歳)もまた、商品を販売するためにラマダンを待ち続けていた。6年前、Hananさんはガザ市西部のシャーティ難民キャンプにある質素な住居の一角を作業場に変え、ここで彼女は夫と3人の子どもたちを支える手助けをするため、1日に約12時間働いている。
彼女の夫がコロナウイルスのパンデミックにより失業した後、昨年の初めから彼女の仕事は、家族を養う唯一の収入源となっている。
幸い、Hananさんはエジプトに友人がいる。エジプトはラマダンの飾りつけにとって重要な市場であり、ガザの職人はエジプトの儀式や習慣に影響を受けているため、ほかのアラブ地域の市場よりもエジプトの市場を追っている。人気のあるラマダンの飾りつけの値段は、4シェケル(1ドル)から120シェケルまでの価格帯となっている。
「私は、お客様に商品を買っていただき、家族に喜びをもたらすために得た少しの収益に満足しています」と彼女は述べた。