
アラブニュース
ロンドン:米国防当局は6月1日、経済危機に苦しむレバノンの安定にとって、ヒズボラが脅威となっていることを警告した。
この問題は、米政府のレバノンとの防衛協力に関する協議で提起された。
米国はレバノン軍(LAF)に対し15年以上にわたり支援を行ってきた。だが、テロ組織指定を受けているヒズボラがレバノンの政治に対する影響力を増していることが、その協力関係に緊張をもたらしている。
「ヒズボラのテロ活動や違法活動がレバノンの安全、安定、主権を脅かしている」中東問題の防衛副次官補ダナ・ストロール氏は、中東研究所主催の会議でこう述べた。「ヒズボラは、レバノン国民にとって何が最善かということより、自身の利益の方に関心がある」
レバノンの財政・政治危機により現地通貨の価値は急落し、国民の貯蓄や給与が底をつくような状況となっている。
この会議では、現在生活に苦しんでいるLAFの構成員たちへの負担が、通貨下落でいかに増大したかという話が聞かれた。
「米政府はレバノンの安定に引き続き大きな関心を寄せている。その結果として、LAFと協力してこの危機の最中にある彼らを支援する方法を模索することに、我々は懸命に取り組んでいる」とストロール氏はさらに語った。