


レイド・オマリ
アンマン:ヨルダン下院は6日、オサマ・アル・アジャルメ議員が週末にかけて起きた暴動を扇動したとして糾弾した後、同議員の除名決議案を採択した。
アジャルメ族の本拠地である首都アンマン南西部のナウル地区で暴動が発生した後、臨時議会が召集された。
公安局によると、除名された議員の支持者との衝突で警官4名が負傷したという。
下院議員130名のうち、108名がアル・アジャルメ議員の除名に賛成票を投じた。
アジャルメ族の本拠地である首都アンマン南西部のナウル地区で暴動が発生した後、臨時議会が招集された。
アル・アジャルメ議員が剣を掲げ、肩のホルスターに銃を入れてアブドラ国王を侮辱する様子を撮影した動画が公開された。
公安局によると、負傷した警察官たちは投石を受けて病院に搬送されたという。
6日の臨時議会で、アブドゥルムニム・オダット下院議長など下院議員数名が、アル・アジャルメ議員の国王に対する「倒錯した発言」と「よこしまで中傷的な」主張を非難した。
「私は本決議により、国王の威信を損なおうと目論むすべての動きに対し、議会が国王を擁護することを宣言する。さらにヨルダンの安全と安定の基盤である、社会構造・諸部族と家系の調和・社会秩序を毀損しようとするあらゆる動きを拒絶する」とのオダット下院議長の発言を、国営ペトラ通信が報じた。
先週ヨルダン下院は、アル・アジャルメ議員の議員資格を1年間凍結すると採決した。全国的な大規模停電発生を受けて招集された臨時議会で下院を罵る様子を撮影した動画が公開されたからだ。
歯に衣を着せず政府を非難し、意図的に大停電を起こしたと叫んでいた。イスラエルが最近ガザ地区を空爆したことを受け、ヨルダンの諸部族がイスラエル大使を国外追放させる目的で、アンマンでデモ行進を計画していたのを妨害する目的だったという。
議員資格が凍結されると、アル・アジャルメ議員は下院に辞表を提出した。その中では、議会の解散権を国王に与える憲法の規定に失望した旨が記されていた。
その後、アル・アジャルメ議員は数多くの動画に登場し、支持者に囲まれながら大胆不敵な発言をしている。各部族や退役軍人で構成される「ヨルダンの極右勢力」を結集し「リベラルなエリート層により腐敗した政府を浄化する」と脅している。ヨルダンの抱える諸問題の責任はリベラルなエリート層にある、と議員は非難を繰り返した。
ヨルダン政府は6日に声明を出し、国家の安定と安全を脅かすいかなる行為も容認しないと述べ、いかなる人物も法を犯してはならないと付け加えた。
治安情報筋はアラブニュースに対し、治安機関はアル・アジャルメ議員の除名に対する抗議活動に絡み、ナウル地区で暴動が再発する可能性に備えていると語った。