
サーマッラー/バグダッド:水曜夕方、5発のロケット弾がイラクのバラド空軍基地を狙って発射された。うち2発は米国の請負業者が使用するエリア付近に落下したが、この攻撃による死傷者は出なかったと治安当局がAFPに対し語った。
当局は「犠牲者や被害は出ていない」と発表した。
バグダッドの北に位置するバラド空軍基地は、米国のサリーポート社がイラク空軍のF-16戦闘機の整備に使用しているため、何度もロケット弾の標的となっている。
同じく米国企業であるロッキード・マーチン社は安全上の懸念から、先月同基地からスタッフを撤退させている。
バラド空軍基地に対する攻撃では、これまで少なくとも3人の外国人下請け業者と1人のイラク人下請け業者が負傷した。
また、イラク軍および治安当局の発表によれば、バグダッド国際空港近くの軍事基地付近にもロケット弾が着弾したという。
治安当局はロイター通信に対して、空軍基地への攻撃に続いて間もなく、米軍機が使用する基地の空港付近に少なくとも1発のロケットが着弾したと説明した。
AFP通信によると、この攻撃は親イラン派のグループが頻繁に使用する「ブービートラップが仕掛けられたドローン機」による攻撃だという。
同様の攻撃はバグダッド空港を含む他の施設に対しても頻繁に行われており、米国はこれを親イラン派勢力による攻撃だとして非難する。
米軍は、ジハード主義組織「ダーイシュ」掃討作戦を行う軍事連合としてイラクに駐留している。この作戦については、2017年末にイラク政府が勝利宣言を行っている。
今回のロケット弾攻撃は、イラン関連派閥が占領軍とみなす残りの人員を全員退去させるよう米国に対して圧力をかけることが目的と見られている。
4月中旬には、親イラン派が爆発物を搭載したドローンをエルビル国際空港に墜落させるという、無人機を使ったイラク米軍基地に対する初めての攻撃が報告された。
(AFP・ロイター)