
エルサレム:イスラエルのヤイル・ラピド新外相は14日(月)、ベンヤミン・ネタニヤフ氏が助長したと彼が非難するヨーロッパとの「敵対」関係を終わらせるとともに、米国の民主党との関係を改善することを誓った。
強硬派の前首相を失脚させるために、ありえそうもなかった連立合意を成立させた中道派仲介者の彼は、外務省の職員に対し、ネタニヤフ氏の12年間にわたる支配の下で、イスラエルは「国際的な舞台を捨て去った」と述べた。
「私たちは、数多すぎる国々の政府に対して、関係を軽視し敵対的になってしまいました」と、57歳の元テレビ司会者のラピド氏は述べた。
「ときにはそうするのが正しいと感じたとしても、だれもが反ユダヤ主義だと大声で叫ぶことは、政策でもワークプランでもありません」
2009年に政権についた後、ネタニヤフ氏は民主党のバラク・オバマ元アメリカ大統領との関係を損なった。その後、その後任の共和党のドナルド・トランプ大統領とは固い絆を築いた。
「米国の民主党に対する関係の扱いは、不注意で危険なものでした」とラピド氏は話した。
「私は一度のみならずそのことを警告しましたが、退陣する政府はひどい賭けにでました。共和党との関係にのみ集中し、超党派というイスラエルの立場を捨て去るという、無謀で危険な賭けです」
「私たちは今、民主党のアメリカ政府、上院、下院を相手にしています。そして彼らは怒っています。私たちは彼らに対処する方法を変える必要があります」と彼はさらに述べた。
ラピド氏は、アントニー・ブリンケン米国国務長官と話し、「相互尊重とよりよい対話にもとづく関係を築く」ことで双方が同意したと述べた。
ラピド氏は、2020年にネタニヤフ陣営と野党の間の連立合意の一環として外交のトップの地位に着いた元軍参謀総長のガビ・アシュケナージ氏の後任となる。
ラピド氏はまた、ヨーロッパの指導者たちとの関係とイスラエルの国際的な地位を改善するために尽力すると述べ、エマニュエル・マクロン仏大統領と「メッセージの交換」をし、EUの外交政策責任者のジョセップ・ボレル氏と話をしたと述べた。
彼はまた、イスラエルは「イランが核爆弾を手に入れるるのを防ぐために何でもする」と誓い、米国が合意に復帰してイラン政府と世界の大国との間の核合意を復活させることに反対すると話した。
そして、イスラエルとガザを拠点とする武装組織ハマスとの間で勃発した、多数の犠牲者を出した11日間の戦闘から1ヶ月を迎え、ラピド氏は「イスラエルが自らを防衛するのは当然のことです」と改めて明言した。
AFP