
ニューヨーク:退任する国連のマーティン・グリフィス・イエメン担当特使は15日、国連安保理で報告を行い、イエメンにおける紛争を終わらせるための3年間に渡る仲介の取り組みを経て「なお、各当事者たちは立場の隔たりを乗り越えるには至っていない」と述べた。
「私はオマーン国王の仲介努力が、他のパートナーの取り組みももちろんですが、とりわけオマーン国王の支援が、私のサナアおよびリヤドへの訪問後、実を結ぶことを切に願っている」とグリフィス特使は安保理での最後の報告で語った。
グリフィス特使は来月、国連人道支援の責任者の任に着くことが決まっている。
オマーン政府の代表団が先週、イエメンの首都サナアを訪れ、フーシ派の指導者、アブドルマリク・アル・フーシ氏と会談した。
オマーンは近年、国連のシャトル外交を支援する取り組みを強めている。
「権力を持つ人々が、紛争を終わらせるために提示された譲歩の機会を無駄にしてきたため、イエメンでは男性も女性も子どもたちも、日々、苦しんでいる」とグリフィス特使は安保理で訴えた。
国連の アントニオ・グテーレス事務総長はまだグリフィス特使の後任を指名していないが、幾人かの外交筋が有力候補として、EUのイエメン大使のハンス・グルンバーグ氏と英国の元外交官で国連のソマリア問題担当特使を務めたニコラス・ケイ氏の名を挙げている。
グテーレス事務総長が指名するグリフィス特使の後任は、国連安保理で承認される必要がある。
ロイター