
ハルツーム:スーダンは火曜日、国連安全保障理事会に、エチオピアが青ナイル川に建設中の巨大ダムをめぐる紛争について、会合を開き議論するよう要請したと、政府声明で伝えた。
エチオピアは、経済発展と発電への期待を大エチオピア・ルネサンス・ダム(GERD)にかけているが、下流にある2か国、エジプトとスーダンはそれに懸念を示し、ダムの貯水と運用に関する拘束力のある合意を求めている。
エジプトは、真水の90%をナイル川に依存しており、このダムを存在に関わる脅威と見なしている。スーダンは、自国のナイル川のダムや給水所の運用を懸念している。
スーダンのマリアム・サディク・アル・マハディ外相は、安全保障理事会に対し、GERDおよび「数百万人もの人々の安全と安心に与えるその影響」について議論するため、できるだけ早急に会合を開催するよう要請したと、政府声明は伝えた。
同理事会の議長に宛てた書簡で同氏は、「紛争を悪化させ、地域および国際的な平和と安全への脅威となる」ダムの「一方的な」貯水をやめるようエチオピアに働きかけることを要請した。
エチオピア政府関係者はコメントの要求に対し、即座に返答はしていない。
アフリカ連合主催の協議が行き詰まったのを受け、スーダンとエジプトは今月すでに、エチオピアが合意に向けて「真剣に」交渉するよう働きかけるため、あらゆるレベルで協力することを合意している。また両国は、国際社会に介入を呼び掛けた。
今月初めには、アラブ諸国は安全保障理事会に対し、この紛争ならびに、スーダンとエジプトとの合意がないまま今夏に2度目のダムの貯水を行おうとするエチオピアの計画について議論するよう要請した。
エチオピアはアラブ連盟の決議を全面的に拒否したと、エチオピア外務省は伝えた。
エチオピアは、以前、アフリカ連合以外の仲介者の関与を求めるエジプトとスーダンの要請を拒否している。
スーダンは6月初め、数十億ドル規模のダムについて、特定の条件付きでの部分的な暫定的合意を受け入れる用意があると語っていた。
ロイター