
ナジア・フッサリ
ベイルート:流血を伴う抗議活動の夜が明けた27日、レバノン北部のトリポリの街には、レバノン軍が広範囲に展開した。暴動の結果、兵士9人と民間人9人が負傷した。
デモ隊は、モハメド・カバラ議員の自宅を含む政治家の自宅の襲撃を試みた。同議員の警備員は、デモ隊が建物の入り口に火炎瓶を投げつけたため、発砲してデモ隊を追い払った。
トリポリの政府機関の前には陸軍の部隊が配備され、その一方で道路は通行が再開された。サイダでは8人が怪我をした。デモ隊はまた、両都市の中央銀行の事務所の境界を越えて、火炎瓶を放った。
トリポリの目撃者らによると、陸軍はデモ隊に対して「過剰な力」を行使した模様で、この様子は現場の監視カメラに録画されていた。「デモの火種が拡大する恐れ」があることを理由に、軍がデモ隊を速やかに追い払ったという報道もある。
27日には、緊張は収まり、抗議活動はベッカー地方のいくつかの道路を一時的に封鎖する程度に留まったが、これも軍が再開させた。デモ隊はサイダでも道路を封鎖した。
「自分の権利のために」を意味する組織リハッキの政治組織創立委員のマヘル・アブ・シャクラ氏はアラブニュースに対し、次のように語った:「今日、路上で活動している人たちは、レバノンの抑圧された階級の人々であり、その姿はトリポリやサイダなどの都市で見られる」。
「路上で彼らがそれぞれの痛みを表現している一方、生計力が先細りしている中産階級は、この状況に対する代替策を探しており、移住をしたり、国内の代替手段を探したりしている」。
アブ・シャクラ氏は次のように付け加えた:「人々は…(現状の)責任者を打倒して責任を取らせたいのだ」。
27日には、残りの在庫を販売している一部のガソリンスタンドに再び車の列ができた。これらのガソリンスタンドは、当局がガソリン供給のために定めた条件である公定価格を遵守した。
新しいガソリンの公定価格は、1ドル3900レバノン・ポンドの為替レートに基づいている。
これまでのガソリンの公定補助金は、1ドル1507レバノン・ポンドの為替レートに基づいていた。
暫定政府は、政治的解決策がない場合には、燃料を購入するために中央銀行から借り入れることで合意していた。この資金調達は、ハードカレンシーで発行された支払準備金から出される予定だが、中央銀行の総裁はこれを使わないよう警告してきた。
一方、27日の説教の中で、レバノンのマロン派大主教のベカラ・アル・ライ氏は、「国民のお金に手を伸ばし、(それでも)政府を樹立しない支配者層」を攻撃した。
同氏は次のように述べた:「この政治組織は、今、まるで預金者のお金から選挙運動資金を調達したいとでもいうかのように、レバノン銀行(中央銀行)の支払準備金を引き出して預金者のお金を盗もうと手を伸ばしている。これはれっきとした犯罪だ。このような引き出しを承認する政府の決定や議会の法案は、管轄司法当局に訴えなければならない」。
アル・ライ氏は次のように問いかけた:「政権の樹立以外は何でもありというわけか?当局が取る全ての代替措置は、必要な改革を行う救済政府を樹立し、友好国や国際機関からの援助が入るようにするのを避けている。それがそもそもの原因だ」。
アル・ライ氏は、「憲法および国際決議を厳格に実施」するレバノンの中立性を要求していく姿勢を改めて表明した。