
アラブニュース
ロンドン:国連は月曜日、腐食が進んだ石油タンカー「セイファー」へのアクセスを許可する前に軽度の保守作業の合意を求めるフーシ派の新たな要求に「失望した」と述べた。
FSOセイファーは、イエメン沿岸、紅海上のラス・イサ石油ターミナルの沖合に5年以上も係留されている。
国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏のスポークスマンは、アラブ・ニュースに対し、「論争の最大のポイントは、彼ら(フーシ派)が軽度の保守作業の実施について事前に合意を求めている点で、彼らは(2020年11月の)ミッションプランに同作業の実施について明記することを望んでいる」と語った。
「我々は交渉を続けているが、船内の安全性が確保されていないため、そのような事前保証はできない。安全性が確保されているのであれば、軽度の保守作業を行ってもよいと考えている。まずは安全性を確認する必要がある」と、国連スポークスマンのファルハン・ハク氏は述べた。
ハク氏はニューヨークで記者団に対し、「セイファーは非常に危険な状況にあり、船内の状況を確認する前の事前保証は不可能である」と述べた。
「だからこそ、(国連とフーシ派の間の)2020年11月の合意では、軽度の保守作業について、船内の安全な環境が確認されることを明示的に条件としているのだ」と同氏は説明した。
国連は引き続き支援を希望しているが、「長期的な解決に向け、我々により多くの時間を確保するための軽度の保守作業」を行うためには、安全性の評価が必要だと同氏は付け加えた。
「我々は、他の安全で迅速な解決策についても前向きに検討している」と同氏は述べた。
タンカーの構造、設備、オペレーティングシステムは劣化しており、漏出、爆発、火災の危険にさらされている。
船内には4,800万ガロンの石油が積載されており、国連は、万が一石油が流出した場合、環境破壊の点において史上最悪の石油流出事故とされる1989年のアラスカ沖のエクソン・バルディーズ号の事故の4倍の規模になると警告している。