
チュニス:チュニジアのイスラム主義政党であるアンナハダの党首ラシード・ガンヌーシ氏は、「議会の復帰、そして新政府の樹立と議会への提出について合意が得られなければ、チュニジア街頭デモが間違いなく動員されるだろう」と警告している。
議会議長でもあるガンヌーシ氏は、カイス・サイード大統領が「議会に鍵をかけ、その扉に戦車を配置したのは、控えめに言っても非常に深刻な誤りだ」と主張した。
ガンヌーシ氏の発言は、新型コロナウイルス感染拡大と経済低迷に苦しむチュニジアを救わなければならないとして行政権を掌握した大統領の行動を受けてのものだ。
「当初から我々は、あらゆる平和的手段を駆使してこのクーデターと戦うよう国民に呼びかけてきた。この抵抗は平和的手段で続行していくことになる」とガンヌーシ氏は述べた。
チュニジア検察当局は、アンナハダ党への外国からの違法な選挙資金や匿名献金の疑惑について調査を開始した。
また、当局自体に汚職疑惑のある国家汚職防止機関や、長年続いた独裁政権時代の不正行為に立ち向かうために創設された真実尊厳委員会への捜査も開始された。
これらの捜査は、サイード大統領が首相と主要閣僚を解任し、アンナハダが多数を占める議会を30日間停止した後に始まった。
ガンヌーシ氏は、「経済分野や社会分野で間違いはあったし、アンナハダにその責任の一端はある。だがそれは党が持つ権力に付随してくるものだ」と認めている。
同氏は、議会の各政党は憲法裁判所の設立を実現できていないという過ちを犯してきたとし、サイード大統領は憲法裁判所の不在を利用して、「憲法解釈を独占し、自身を憲法裁判所にしてしまっているが、これは我々全員がその責を担うべき誤りだ」と述べた。
ガンヌーシ氏は大統領との対話の不在に遺憾の意を表明し、「チュニジアに民主主義を復活させるために、我々はあらゆる譲歩をする用意がある」と付け加えた。
「現在、大統領や顧問たちとの対話は全くない。しかし我々は、国内の対話が必要だと考えている。対話、交渉、街頭デモによる圧力、組織による圧力、国内外の圧力など、民主主義を取り戻すためならあらゆる平和的手段を行使しようとしている」
AFP