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チュニジア大統領が最も忠実な支持者の1人を内務大臣に任命

 チュニジア大統領のカイス・サイード氏(AFP)
チュニジア大統領のカイス・サイード氏(AFP)
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19 Mar 2023 08:03:27 GMT9
19 Mar 2023 08:03:27 GMT9

チュニス:チュニジアのカイス・サイード大統領は17日、タウフィク・シャルフェディン氏が内務大臣を辞任したわずか数時間後、前チュニス知事のカマル・フェキ氏を後任に任命した。これは、国際的な怒りを駆り立てた著名な野党議員に対する弾圧の最中に行われた。

カイス・サイード大統領の側近であるチュニジア内務大臣のタウフィク・シャルフェディン氏は17日、昨年妻を亡くしたことを受け、3人の子供たちと過ごす時間を増やすために辞任したことを発表した。

2021年10月から内務大臣を務めていた54歳のシャルフェディン氏は、大統領の「理解と、解任を許可してくれたこと」に感謝したいと記者に語った。

「彼女から託された責任に専念する時が来たのです」と彼は述べた。

シャルフェディン氏に代わってこの役職に就任するのは、2021年からチュニス知事を務め、サイード大統領派閥の一員でもあるカマル・フェキ氏だ。

元弁護士だったシャルフェディン氏は、2019年の選挙運動によって、それまであまり知られていなかったサイード氏を大統領に押し上げた中心人物だった。

2021年7月、サイード大統領は「アラブの春」による蜂起から生まれた唯一の民主制に対する大規模な動きで議会を凍結し、当時の政府を解任した。シャルフェディン氏が側近になったのはその後である。

大統領が国内の政治体制に全面的な変更を押し通してほぼ全権を大統領府に集中させる中で、シャルフェディン氏はその権力争奪を最も積極的に擁護した者の1人だった。

サイード氏の執務室は、大統領府での2人の男たちの会議のビデオ映像を定期的に公開した。

サイード大統領の権力掌握によって逮捕が相次いだ期間、シャルフェディン氏は記者会見を開いて野党政治家の投獄を擁護した。

大統領による解散までは議会最大政党だったイスラム主義派アンナハダの副議長が拘束に抗議してハンガーストライキを行ったとき、シャルフェディン氏はテロへの恐怖で治安部隊の出動が余儀なくされたと主張した。

元法務大臣のヌレディーン・ビリ氏が逮捕された件について、大臣は昨年、国の安全保障を標的にしたテロ行為の恐れがあったために行動せざるを得なかったと述べた。

チュニジアは先月、サハラ以南のアフリカからの不法移民に対して大統領が攻撃的な演説を行ったことで、国際的な反発を受けた。そのとき、シャルフェディン氏はサイード大統領の側にいた。

「違法な状態でチュニジアに滞在することは、誰であろうと絶対に許可できません」と、映像に収めた内務大臣との会議の1つで大統領は述べた。

「国家機関が損なわれたり、人口構成が変えられたりすることは許しません」

2日前の夜に行われた大統領演説は、アフリカからの移民に対する暴力の急増を引き起こした。それは、西アフリカのいくつかの国々に、怯える国民のための本国送還便を手配するよう促した。

3月8日には、シャルフェディン氏が民間企業やメディア、労働組合に所属し大統領を批判する多くの人々を「裏切り者」と決めつけたことに対し、30を超えるチュニジアの非政府組織が謝罪を要求した。

彼らは、2011年の反乱で倒されたような「警察国家を予兆する危険なポピュリスト言説」の一環として、チュニジア人の間に「分裂の種をまく」「脅迫と威嚇の言葉」をシャルフェディン氏が使用していると非難した。

ロイター

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