
ナジャ・フーサリ
ベイルート:11日水曜日、レバノン議員ら数十名が非公開の議会をボイコットすると発表した。多くの人々が危惧するこの議会は、1年前にベイルート港の大規模な爆発事件を引き起こした過失を問われた政治家たちを、調査からさらに保護するものとなる。
ナビーフ・ビッリー議長は、12日木曜日に本会議を開催するよう呼びかけている。この議会により、タレク・ビタル判事と一部の政党からの長期にわたる要請に焦点を当て、この災害における責任について尋問できるようにするために、政治家や政府関係者から免責特権を撤廃するのか、それとも議会調査委員会が設置されるのかは明らかになっていなかった。
そのような委員会が設置されれば、国民議会が事件を処理することになり、司法調査官の管轄からは外れてしまう。そうなればビタル氏が告発した大臣と議員を起訴するかどうかの決定は、大統領および大臣の裁判のための最高評議会次第となる。
12日木曜日の議会をボイコットする国会議員らによると、「この議会は犯罪の司法調査を回避することを目的としている。」
爆発事件の犠牲者遺族はその議会を「恥ずべき議会」と表現した。彼らは12日木曜日、コロナウイルス予防策のために現在議会が開催されているベイルートのユネスコ宮殿に国会議員が入るのを妨害するつもりであると付け加えた。
Facebookに投稿されたメッセージの中で、爆発で亡くなった消防士ジョー・ナウン氏の兄弟であるウィリアム・ナウン氏は、「真実を隠蔽する法律を承認させないよう、支配者たちとその組織に立ち向かうつもりだ」と語った。
犠牲者遺族を代表するグループは、次のように述べた。「この議会は、真実を破壊し容疑者らを刑罰から逃れさせることを目的としている。この議会は憲法と法律に違反する一連の慣行を継承しており、支配階級は司法調査官の職務を妨害し、その遂行において障害となる制限を与えている。」
遺族らは国会議員たちに対し、「議会が必要な定足数に達するのを防ぐか、私たちの愛する人たちの血を無駄にし、真実と正義を抹消する共犯者とならないよう」よう求めた。
犠牲者遺族からの嘆願は3つの議会会派メンバーの共感を呼び、その議員たちがこの議会をボイコットする計画を公表しているので、定足数に達するのは不可能になるかもしれない。それらの議会会派は、ミシェル・アウン大統領の会派である自由愛国運動党、レバノン軍団、進歩社会党とタラール・アルスラーン氏が率いる会派ダマナト・アル・ジャバルを含む議会会派の民主集会(Democratic Gathering)である。
ビタル氏は、爆発につながった過失において多数の人物を告発した後に解任されたファディ・サワン判事から2月に調査を引き継いで以来、多くの関係筋から圧力を受けてきた。
ヒズボラ事務総長のハッサン・ナスララ氏は、数日前に調査が「政治主導」だと述べた際、ビタル判事への圧力を加えた。同氏は判事を批判し、「事件に関し尋問するための現役および元役人の召喚を決定する根拠となった証拠を提示する」よう要求した。
ナスララ氏は「(ビタル氏が)明確に職務を遂行するか、あるいは司法が事件を処理する別の判事を見つける必要がある」と付け加えた。同氏はまた、港への爆発物の入荷にヒズボラが関与したという告発を退けた。
2020年8月4日の破壊的な爆発は、適切な安全対策なしに2750トンの硝酸アンモニウムが大量の押収された花火とともに保管されていた倉庫での火災が原因だった。爆発により少なくとも218人が死亡し7500人が負傷した。また150億ドルの物的損害が発生し、推定30万人が家を失った。
ビタル氏は調査を進めることができるよう、元大臣で現職の国会議員3人の免責特権を剥奪するよう議会に要請した。議会は決定を下す前に証拠を提示するよう求めたが、ビタル氏はその要求を拒絶した。