
アンカラ:12日の報道によると、怒ったトルコ市民数十名がシリア系移民と思われる人の店や車を破壊し、警察が介入した。
暴動は11日深夜に発生。地元住民とシリア系移民とみられる人々との争いが起き、一人のトルコ人が刺殺されたのが発端だった。
SNS上の画像には、数十人の男が叫びながら警察のバリケードを突破し、シリア人家族が所有するとみられる車や店を攻撃する様子が映っている。
アンカラ当局は11日夜、「このアルティンダグ地区で今晩発生したデモおよび事件は、市民の冷静さと治安部隊の懸命な働きによって、終わりを告げた」と述べた。
さらに暴動の発端となった争いについてこう述べた。「市民のみなさんは、挑発的なニュースや投稿にどうか注意してほしい。」
トルコ国営のアナドル通信は激しい争いの最中に発生した殺人事件の容疑で「二名の外国籍者」を逮捕、起訴したと報じた。
アンカラ暴動と同時期に行われた世論調査では、多くのトルコ人のあいだに反移民感情が高まっていることが明らかになった。
トルコは2016年、周辺地域の移民危機を回避するためEUと協定を結んでおり、トルコ国内には360万人のシリア人が暮らしている。
現在、トルコとEUは契約の更新を進めている。
トルコ政府は、南東部にキャンプを設置する見返りとして数十億ドルの資金提供を受けており、現在400万人以上がそこで生活している。
先月、トルコの最大野党は2023年の総選挙で勝利した場合、シリア人を「帰国」させることを公約にすると宣言し、波紋を呼んだ。
トルコの信頼性の高いファクトチェックプラットフォーム「Teyit」は今週、移民、特にアフガン系に対するSNS上の多数の批判的な投稿が偽物であることを証明した。
この問題はこれまで以上に注目されている。タリバンがアフガニスタンを制圧したため、今後数週間のうちに米軍とNATO軍が撤退すると、戦争で荒廃したアフガニスタンから大勢の人が脱出すると懸念されているためだ。
トルコは、欧州で避難場所を探すアフガニスタン人の主要な越境ルートの1つ。
AFP