
トルコ軍がイラクのシンジャール郡の診療所に対して行った空爆の死者は8人に上ったと、攻撃から1日が経った18日、地元当局者らが語った。
トルコは、同国政府がテロ組織と見なしているクルディスタン労働者党(PKK)に対する作戦で、イラク北西部を定期的に攻撃している。
このクルド系分離主義組織は、数十年にわたってトルコに対する反乱を仕掛けており、国境を越えたイラクの険しい山々に拠点を維持している。
シンジャール郡では、「トルコの爆撃による殉教者の数は8人だ」と、シンジャールで当局者らが発表し、当初の3人から死者数が更新された。
死亡したのは、診療所の従業員4人と、PKKとつながりがあり、イラクの強力な国家的支援を受けているハシュド・アル・シャアビ連合の第80旅団の戦闘員4人だ。
第80旅団は、2014年からダーイシュの迫害を受け、シンジャールに拠点を置くイラクの少数派ヤジディ教徒で構成されている。
ある地元関係筋は、この攻撃にドローンが使用されたと語った。
16日には、トルコによる別の攻撃で、第80旅団の幹部が死亡した。
トルコ軍の度重なる攻撃は、イラク政府との緊張を高めているが、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イラクがPKKの存在感の高まりに「対処」できないのであれば、トルコが対処すると警告している。
イラクは定期的に自国の主権侵害を非難し、トルコ政府による越境軍事作戦に関して、トルコ大使を繰り返し召喚している。
18日、ムスタファ・アル・カディミ首相が議長を務めるイラクの国家安全保障会議は、「善隣友好原則に反する一方的な軍事行動」を非難する声明を発表した。
声明はまた、トルコやPKK、最近の攻撃には具体的に言及せず、「仕返しをするためにイラクの領土を使用すること」を拒絶した。
トルコは過去25年間にわたり、イラクのクルド人自治区に約12の軍事基地を設置しており、春にはPKKに対して空爆と地上攻撃から成る新たな越境攻撃を開始した。
トルコはイラクの重要な貿易相手国の1つだ。
AFP