
サイード・アル・バタティ
アレクサンドリア:イエメン中部の県マアリブでの激しい戦闘中、アラブ連合軍による空爆によりイランの支援を受けるフーシ派の顧問を務めていたイラン軍当局者が死亡したことを、土曜日、イエメンのムアンマル・アル・エルヤニ情報大臣が発表した。
軍事専門家のハイダル セルジャン氏と9人の戦闘員は、金曜の夜、マアリブのセルワ地区での戦闘中に連合軍の空爆で死亡した。
セルジャン氏はもともと、2012年6月5日まで続いた西岸での戦闘でフーシ派に助言を提供していた。マアリブの戦闘地域に送られたのは、別の空爆で死亡したヒズボラの軍当局者ムスタフ アル ガルウィ氏の後任としてだったとアル・エルヤニ氏は語った。
「イランはこれまで多数の革命防衛隊の軍事専門家を送り込み、戦場での軍事行動を指揮し、弾道ミサイルやドローンを含む様々な兵器を密輸してきた。これは、戦闘がイランの拡張主義と勢力拡大計画のためであるという確かな証拠だ」と、アル・エルヤニ情報大臣はツイッターで発言した。
アル・エルヤニ氏は、イエメンへの武力攻撃の支持を止めさせるためイランに圧力をかけることを国際社会に要求している。
「我々は、イエメンの国家情勢へのイランの過剰な干渉、軍事行動の過激化と平和交渉の妨害と、多くの犠牲をもたらした責任、イエメンの人々の人道的危機を悪化させたことなどについて、国際社会、国連、安全保障理事会の常任理事国がより強固な姿勢を示すことを求める」と、アル・エルヤニ氏は語った。
2月にマアリブの原油を狙って反乱軍が攻撃を再開して以来、フーシ派及び外国人戦闘員や軍当局者の死亡者数は数千人にも上る。
2014年後半にフーシ派が政権を握る以前から、イエメン政府はイラン政権がフーシ派の支援のための兵器や資金、軍当局者などを送り込んでいると糾弾していた。
昨年11月、フーシ派の支配下にあるサナア郊外の軍の訓練キャンプを狙ったアラブ連合軍戦闘機の攻撃により、ヒズボラの軍当局者2名が死亡したとイエメン軍が発表した。
フーシ派は長く、イランからの軍事支援を受けていることを否定してきたが、最近になってイランの軍事専門家から軍事的アドバイスを受けていたことを認めた。
「我々は、軍事面におけるイランの経験から恩恵を受けてきた。そのことは否定しない。我々はイランの支援に感謝している」と、フーシ派のムハンマド・アブドル・サラム広報担当は今月初めにテレビ放送で語った。
フーシ派と陸上で戦闘を続けてきたイエメン軍のアナリストや指揮官は、イランは反乱軍に高性能兵器やドローン、弾道ミサイル、さらに小型兵器や銃弾まで提供してきたと語る。
イランは革命防衛隊の当局者をフーシ派占領地区の特命使節に任命し、ハイテク兵器や通信技術、偵察、諜報システムや資金を提供し、政治的思想をイエメンに広めようとすらしてきたと、現在、イエメン南部のタイズに滞在する陸軍広報担当のアブドル・バシット・アル・バヘル大佐はアラブニュースに対して語った。
「イランはフーシ派に軍事顧問と、ライフルから弾道ミサイル、ドローンにいたるまでの兵器をすべて提供した」と、アル・バヘル大佐はいう。