
エルサレム:ガザ保健省が28日に発表したところによると、ガザ地区国境付近で発生した先週の衝突で、イスラエル兵士の発砲を受けた12歳のパレスチナ人少年が、その傷が原因で死亡した。
オマール・ハッサン・アブ・アル・ナイルさんは、ガザ地区とイスラエルを隔てる国境フェンス付近の抗議デモから派生した21日の衝突の際に、銃撃を受けたとパレスチナの公式通信社Wafaは伝えた。
彼は「その傷が原因で死亡した」とガザ保健省が発表した。
8月21日の暴動で約40名が負傷し、その中の一人である32歳のパレスチナ人男性が25日に死亡したと、ガザ地区を支配するハマス当局は述べた。
イスラエル警察官1名も撃たれ、引き続き重体となっている。
イスラエル軍は、国境フェンスから爆発物を投げ入れたり、フェンスをよじ登ろうとしたりするパレスチナ人「暴徒たち」に対し、実弾を発射するなどして応酬したと発表した。
この衝突を受け、イスラエル軍は空爆を実行したが、標的はイスラム原理主義組織ハマスの武器製造施設や貯蔵施設であったと同軍は発表した。
イスラエルはさらに、イスラエルのエスホール地区南部に複数の火災を引き起こした風船爆弾への報復として、23日から24日の深夜にかけて再びガザ地区を空爆した。
この空爆による死傷者は報告されていない。
25日には、ガザ地区とイスラエルの国境で新たな衝突が発生したが、21日の衝突ほど暴力的なものにはならなかった。
パレスチナの情報筋によると、28日夜にはさらなる抗議デモが計画されているという。
今回の抗議デモは、ハマスとイスラエルの間で近年最も深刻な戦いとなった11日間の紛争が非公式な停戦協定で終結してから、わずか3ヵ月余りで発生した。
ハマス当局は、この紛争でのイスラエルの空爆により、戦闘員を含む260名のパレスチナ人が死亡したと発表した。
イスラエルの軍と警察は、パレスチナ各派が紛争中に発射した数先発のロケット弾により、兵士1名を含む12名が死亡したとしている。
2018年にガザ地区の人々は、イスラエルによる封鎖を終わらせ、イスラエルがユダヤ国家を建設した際に逃亡したり追放されたりしたパレスチナ人たちが自分の土地に帰還する権利を求める主張を掲げ、抗議デモ活動を開始した。
イスラエルは1年半以上の間にガザ地区のパレスチナ人約350名を殺害しており、ハマスを後ろ盾として毎週開催される抗議デモは、暴力や怒声が伴うことが多かった。
AFP