
モハメド・アブ・ザイド
カイロ:エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は「人権:現在と未来」と題された討論会に寄せた演説の中で、ムスリム同胞団が90年に渡ってエジプトの心身を蝕んでいると述べた。討論会は「国家人権戦略」の一環として開かれた。
大統領は「同胞団のようなグループが国家を侵食し、疑いと不信の文化を生み出している」と語った。そして、国が内部から崩壊し、その結果、数百万人の避難民や何世代もの過激派を生み出し、何十年ものあいだ広い地域に計り知れない損害を与えることに対して警告を発した。
エジプトの国家人権戦略は、国内の人権の包括的概念の主軸を含め、社会・経済・政治・文化面の権利を推進することを目標としている。新たな共和国の原則を確立し、エジプトの「ビジョン2030」の目標を達成するための政府の国家開発プランと歩調を合わせる内容である。
この戦略は、人権分野におけるエジプト初の一体的かつ長期的なプランである、と大統領の広報官は述べた。
そして、女性や子供、高齢者、障害者など、社会の中心から外れた人々の権利保護において国家がしていることを強化・統合することを目指していると付け加えた。
サーメハ・シュクリ外務大臣は、人権分野の本格的な行程表が戦略に体現されていると述べた。
大統領は演説の中で、戦略の実行には5年かかると語った。